【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.65 驚くほどバランス力アップ!“片手片足打ち”
家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!
ILLUST/Masaaki Takauji
一見、関係のない練習が、実は核心だった――ということはよくある。野球選手がマット運動をしたり、スキー選手がボルダリングをしたり……。素人にはよくわからないけど、きっと。何か奥深いところでつながっているのだろう。
しかし、これからボクが紹介する練習は、本当に大儀はなく、限りなく無意味に近い。まぁ、雑談だと思って読んでいただければ幸いだ。
では今週の意味のない練習、その①。それは片手片足の練習。
まず使用クラブは、SWだと短すぎるから、PWぐらいが妥当かな。左足1本で立ち、右手1本で打つ(その逆も同様)。体のど真ん中にボールを置いて、普通に構えて、普通に振る。もちろんフルショットじゃなくていい。振り幅は腰から腰までで十分だ。意識するのは、わきをしめることと、クラブヘッドがどの位置にあるかの2点。
クリアしたら上級編にチャレンジしてみしょう。右足1本で立ち、右手で打つ。あるいは左足1本で立ち、左手1本で打つ。これは中級編よりはるかに難しい。
この練習は非常に難しいので、多からず意味がある。それは、圧倒的に自分のバランス力が試されるということ。当然力んだり、意図的にタメを作ったり、腰を切ったりすると、当たらないしバランスを保ちことが難しい。そういう意味では、いかに自分がしっかり振れているか、そしてバランスよくスウィングできているかを自覚するには、いいバロメーターになるかもしれない。これなら、ボクお得意の下駄がなくてもバランス力を磨くことができる。
動きは少ないけど、結構キツイ。元気な人で10球、初めてやるなら2~3球がいいところだろう。ボクでも10球以上続けて打つと脚がパンパンになるし、腹筋もプルプルしてくる。
ではお次。今週の意味のない練習、その②。それはわざと曲げる練習だ。
例えば、右の160ヤードの看板を向き、超ドローをかけて左の160ヤードの看板に打ってみよう。やってみるとわかるけど、これだけドローをかけてもまだ足りないか~ってなるよ。ボク的には、その「え~っ!」っていう感覚が楽しいんだよね。で、なんとかして曲げて、「よし、クラブに勝った」と悦に浸る。
もっと難易度を高めたい人は、AWを使って、50ヤードの距離をドローで攻める。あるいは、SWを使ってスライスで攻めるっていうのもおすすめだよ。難しければ難しいほど、達成感はあるからね。
普通ではまっすぐ打てばスコアにまとまるはずだから、曲げる練習が果たして役に立つかは分からないけど、少なくても「こうすればこういう回転がかかるんだ」という理屈はわかってくるはず。知ったところでなに? っていう話もあるけど、まぁ、普通の練習に飽きたら、そんな感じで遊んでみて。ボクは今日もクラブ設計者と謎の戦いをするよ。
全員がチャンピオン! 二宮家
週刊ゴルフダイジェスト2018年3月27日号より