【ゴルフせんとや生まれけむ】平石洋介<前編>「関東でのゴルフで怖いのは渋滞」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、 元プロ野球選手の平石洋介氏。
初めてゴルフクラブを握ったのは小学校のころなんですが……あ、勘違いしないでくださいよ。裕福な家のお坊ちゃんだったとかじゃないんですよ(笑)。オヤジが地元の銀行員で仕事の付き合いでゴルフをやっていたので、その付き合い。僕は小学校から野球をやっていましたが、バッティングセンターとゴルフの練習場が並んでいて、たまにオヤジに頼んで球を打たせてもらっていました。あと、すごい田舎で空き地もいっぱいあったので、オヤジのクラブをちょっと借りて友達と打って遊んだりはしてましたね。実は初ラウンドもそのころ。地元に本コースより少し短いコースがあってオヤジと回りました。スコアは114でした。
高校は大阪のPL学園ですが、野球部とゴルフ部は仲が良かったので夏の大会が終わった後、室内練習場でちょっと打ったり。大学時代は年に1、2回ラウンドしたかな。でも、そのときは、親のお金で暮らしている身分ですから、たびたびは行けません。卒業後、トヨタに入ってからちょいちょい行けるようになりました。自分のお金ですからね(笑)。スコアもそこそこで、2004年に楽天に入ったころも80台~90台では回れていたかな。楽天はゴルフ好きがすごく多くて、ゴルフ熱は高かったですね。
その後、2020年にコーチとしてホークスに移りましたが、ホークスもなかなかのゴルフ熱でした。納会ゴルフはどこの球団でもやると思いますが、ホークスが日本一になった2020年はコロナの問題でできなかった。2021年は制限のなか、行われることになっていたんですが、僕が翌シーズンからライオンズに行くことが決まっていて。「参加していいんかな」と悩んでいたんですけど「ぜひ来てください」ってみんなが言ってくれて。「なら、喜んで」と参加しましたが、ホークスの納会ゴルフはそれ1回ですね。
2022年からライオンズですが、3球団のなかでは一番ゴルフ熱は低め(笑)。すっごく好きな人もいるんですが、関東という環境もあると思うんですよね。仙台や福岡はコースが近いですから。去年は打ち納めで、(同じマネジメント事務所の先輩でもある)上原(浩治)さんたちと千葉のコースに行ったんですけど、遅めのスタートだったこともあり帰りが大渋滞。でも、これが仙台や福岡だったら早めのスタートでスルーで回って12時くらい。となると「もうハーフいこうかー」となるもんですよ。でも、関東では”もうハーフ文化”がない。みんな帰りの渋滞を恐れていますから(笑)。
ベストスコアは右だと75ですね。実は、2022年のオフからゴルフは左打ちに転向したんですよ。まだ数カ月ですが、85まではきました。僕はもともと左利きなんですが、文字を書くのは矯正されて右手。野球は左打ちでしたが、ゴルフは右で始めました。で、右でも決して悪くなかったんですが、もともと何かと考えるのが好きなタイプでして(笑)。野球も同じなんですけど、シンプルに楽に体を動かせるのがいいんじゃないかと思って……という話の続きは次回です(笑)。
平石洋介
1980年、大分県生まれ。PL学園高3年時には春夏とも甲子園出場。トヨタ自動車を経て楽天イーグルス入団。2019年、楽天の監督に。“松坂世代”として初めてNPBの一軍で指揮を執った。現在は埼玉西武ライオンズのヘッドコーチ(PHOTO/©SEIBU_Lions)
週刊ゴルフダイジェスト2023年3月7・14日合併号より