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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.118「不自由な状態にして対応力を磨く」

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Hiroshi Yatabe

前回のお話はこちら

新年明けに、「今年はクラブを5本以下にしてラウンドしてみませんか」いう提案をしたのを覚えてはりますか。

本数を少なくすることで、クラブ選択に迷うことなく決断が早くなりプレー時間が短縮されるいうことと、限られたクラブで何とかせなアカンといろいろ考え工夫をするようになるというんが、この試みのポイント的なとこであり、必ずゴルフが上手くなるのでぜひトライしてほしいんです。

このことを書いて間もなくして連載の担当者が、「ネットに“9ホールを7本で回る”イベントの話があって、体験者が少ない本数で回る効用を話しているんだけど、奥田プロの5本以下でのラウンドと通じるものがあるのでは」と言うんです。


その効用いうんが、「7本はクラブケースに入れて電車で移動ができる」「事前にコースレイアウトを確認し使用クラブを選ぶ」、それによって「事前に使用クラブが決まるのでラウンド中に迷わない」。

そして最大の効用は「ラウンド前の予習が大事」いうことに思い至り、それを習慣化したいということらしいです。

これを聞いて、僕の考える効用とかぶることはもちろんありますが、前日にいろいろ調べるというんは、僕の考えと全く逆で、ちょっと賛成できないなあと担当者に言いました。

そもそも僕が少ないクラブでのラウンドを推奨するのは、計算通りにいかないのがゴルフであって、それを分かるために5本や3本という不自由な状態にしておいて、それを何とかすることが本当の意味でゴルフが上手くなるいうことに通じると思うからなんです。

前日にコースレイアウトを見て攻め方を想定しておくこともいいけれど、でもそういうもんは、当日に風がブワッと来たら全部おじゃんになるわけです。

前日から「このホールはこのクラブ」いうふうにもくろんでも、だいたいその通りにいかんのがゴルフやからね。そういったもくろみが外れたときにでもあたふたせんように、少ないクラブでわざと不自由な状態にして感覚で対応力を磨こうとしてるわけですから。

それを算術駆使して型にはめようというんは、僕からしたらちょっと違うということです。

「本数減らすことにも、いろいろなもくろみがあるんですわ」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2023年2月28日号より

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