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「Sクラス」が8年ぶりに一新! デジタル性能の進化が凄いことに

PHOTO/Takaaiki Miura MODEL/Rinako Kurokawa(GOLULU)
THANKS/加茂GC

ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第57回はメルセデスベンツの「S500」の実力をチェック!

小沢コージ
各種メディア連載をはじめ、TBSラジオ「週刊自動車批評 小沢コージのCARグルメ」(毎週土曜17時50分~)に出演中。YouTubeで「KozziTV」を配信。ゴルフ歴は約20年のエンジョイ派でハーフラウンド好き

高級車の代名詞が
怒濤のデジタルエンターテイメント化!

速い! ラクチン! 威張りが利く! の3拍子揃った最強ゴルフカーの元祖はコイツでしょう。高級車の世界的代名詞、メルセデス・ベンツSクラス!

1951年生まれのタイプ220を源流とし、Sクラスと名が付いた72年の初代から数えるとほぼ50年。実に長いこと世界の頂点に君臨している高級セダンですが、最大の魅力はやはり威厳たっぷりの全長5mボディ。

今回は7代目となり標準ボディでも全長×全幅×全高は5180×1920×1505㎜へさらに拡大。ライトは以前より穏やかな印象で、サイドもキャットラインと呼ばれるシンプルなプレスラインのみ。Sクラスらしさを守りつつ、よりエレガントになっています。

パワートレインはガソリンとディーゼルの3リッター直6エンジン2種でギアボックスは9速AT。ガソリンのみマイルドハイブリッドも備わり、後ろから巨人の手で押されるような滑らかで厚みのあるパワー感が味わえます。

そして乗り心地の良さが圧倒的。路面の凹凸を塗りつぶすようなフラット感は他にないレベルで、静粛性も完璧。新たに後輪操舵機構を装備し、最小回転半径5.4mと見た目を裏切る小回り性能も発揮。じつは、進化のなかで一番スゴイのは最新EV顔負けのデジタル性能。

メルセデス初の12.8インチの真四角メディアディスプレイを装備。黒色も美しいタッチ式の有機ELパネルで、ナビ、オーディオ、空調とあらゆる操作ができるのですが、使い勝手がスマホ化し、最初に個人認証を求められるのが何ともイマドキ。路上の実映像に行き先表示グラフィックを組み合わせる「ARナビゲーション」や立体的な「3Dドライバーディスプレイ」「3Dコックピットディスプレイ」はまさにマトリックスの世界。

メルセデス自慢の対話機能、MBUXも進化し、前後席どの位置の乗客が発声しているかを聞き分けられるようになりましたし、リラクゼーションと名付けられたマッサージ機能も凄い。いろんな意味でデジタルで超快適なエンターテインメント空間へと進化しているのです。

肝心のキャディバッグは3本。4本納められないのは残念ですが、今後レベル3自動運転対応となる可能性もあり、長距離移動に最適。ゴルファーなら一度はコイツでゴルフに行きたいものです。

(左)荷室容量は550Lと大きいが、キャディバッグの積載は3本で4本積めないのはやや残念。しかし、Sクラス所有者なら必要十分だろう/(右上)乗った瞬間、目の前に専用iPadが備わっているかのようなセンターパネルは、12.8インチと大きく操作しやすい/(右下)先代に比べフォルムが和らぎ、より艶めかしくなった


メルセデス・ベンツ S 500

全長×全幅×全高/5320×1930×1505mm
メーカー希望小売価格/1724万円~

週刊ゴルフダイジェスト2021年5月4日号より