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巨大化したフロントグリルで存在感抜群。BMW「4シリーズ クーペ」

PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Rino Amemiya(GOLULU)
THANKS/カメリアヒルズCC

ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第55回はBMW「4シリーズ クーペ」の実力をチェック!

小沢コージ
各種メディア連載をはじめ、TBSラジオ「週刊自動車批評 小沢コージのCARグルメ」(毎週土曜17時50分~)に出演中。YouTubeで「KozziTV」を配信。ゴルフ歴は約20年のエンジョイ派でハーフラウンド好き

エントランスで注目されること間違いなし 

優れたカーデザインには必ず問い掛けがあります。チャレンジがあります。先日誕生した新しいBMW4シリーズがまさに好例でしょう。久々に大きな命題を投げ掛けてきました。自動車のグリルとはどうあるべきか? です。

最近の日本のミニバンを見ればわかりますが、一部自動車のマスクは過剰装飾化しています。威風堂々、勇猛果敢、豪華絢爛、なんと言うべきかわかりませんが、とにかく圧倒的ド迫力。

そしてアジアのミニバンに負けじ? と思ったかは定かではありませんが、世界のスポーティブランド、BMWも大胆路線に転じたのです。それもある種の一点豪華主義です。ライト類やサイド&リアビューは普通ですが、フロントグリルが極端に巨大化。ある意味、キャラクター化しています。このグリルはヘタを付ければリンゴ? あるいは梨のようですし、全体的にはコミックもビックリのアニマルフェース。絶対目立ちますし、後ろから近づいてきたらバックミラー越しにもおお! と思える迫力。かつてのグリルは大きくてもバンパーは越えませんが、今回はお構いなしで上下をブチ抜いてます。

今後どうなるかは正直わかりません。デザインに正解、不正解はないのです。ズバリ3~4年後もBMWがコレを使い続けているか、否かでしょう。

かたや走りは物凄くBMWらしいゴージャスさとスポーティさを両立させたもの。ボディ骨格は現行3シリーズと同じですし、全長4.7m台と十分。乗り心地はスポーティクーペなので硬めですが、快適で遮音性にも優れます。なによりもステアリングフィールが濃厚。FRレイアウトのBMWクーペらしい手応えと繊細さを備えています。

今回乗ったのは上級グレードのM440i。いまどきBMWかメルセデスぐらいしか使ってない3リッター直6DOHCターボを搭載し、最高出力は387psで最大トルク500Nmと日本で使うには十分以上。ただし価格は1000万円超えなので今後出る4気筒モデルを待つのもいいかも。

肝心のゴルフ性能ですが狭めのクーペでありながらトランク両端が掘ってありキャディバッグ2セット積載可能。BMWジャパンが常にドイツ本国に日本の要望を伝えているだけあります。後はアナタがこの顔をどう評価するのか? だけ。とりあえずゴルフ場のエントランスでは大注目されるはず、と言っておきます。

(左)センターコンソールがややドライバー側を向いていて、使い勝手の良さも魅力。(右上)荷室の両端がえぐられているため、狭めのクーペなのにキャディバッグが2本積載可能。さすがBMW。(右下)クーペらしい流麗なルーフライン。スポーティさを醸し出す


BMW 4シリーズ クーペ

全長×全幅×全高/4775×1850×1395mm
メーカー希望小売価格/1025万円~

週刊ゴルフダイジェスト2021年4月6日号より