飛距離アップを望む人だけでなく、ケガなくゴルフを長く楽しみたい人は必見!　生体力学（バイオメカニクス）の権威がおくる珠玉の書『驚異の反力打法』。発売から4年経った今もなお売れ続ける人気の理由を紐解いた。

「地面反力」というと、多くの人は、バッバ・ワトソンやレクシー・トンプソンのように、インパクトでひざを伸ばし、飛び跳ねるような動きを思い浮かべるだろう。

地面の反力を使ってジャンプする動き。それ自体は間違いではないが、本書『驚異の反力打法』では、単に地面反力を使ったスウィングを紹介するだけでなく、もっと深い部分。自分の力（内力）ではなく、体の外の力（外力）を上手に活用して、効率よく飛ばせるスウィングを学ぶことができる。

著者のヤン・フー・クォン教授は、生体力学（バイオメカニクス）の権威で、さまざまなスポーツにおける効率のいい動きを追求してきた。教え子のひとりに、タイガー・ウッズを復活に導いた新進気鋭のコーチ、クリス・コモがいる。

ケガに悩まされたタイガーは、クリス・コモと取り組んだスウィング改造により、体への負担が少ないスウィングを身につけ、それが2019年マスターズの大復活優勝につながった。クォン教授が探求し続けてきた効率的スウィングが間違いでなかったことが証明された瞬間だった。

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本書で教授が伝えたかったことの骨子は、いかに、筋力に頼らず、重力などの「外力」を利用して飛ばすか。飛ばそうと思うとついつい力んでしまうが、外力を利用すれば自分の力を使わなくても勝手に飛ばせるということ。トッププロはもちろんだが、筋力トレーニングなどに時間を割けない我々一般ゴルファーにこそ、真に役に立つレッスン書となっている。

物理や力学の難しい話も出てくるが、可能な限り分かりやすく説明されており、また完全に理解できなくても、体で正しい動きを覚えられるカンタンなドリルも紹介されている。レッスン・オブ・ザ・イヤーにも選出されたスウィングの専門家・吉田洋一郎が教授の理論を上手く“翻訳”して伝えてくれているおかげで、ゴルフにおける最先端のバイオメカニクスを、我々も十分に享受することができる。

気になった方は、ぜひ手に取ってみてもらいたい

Dr. クォン＆吉田洋一郎
『驚異の反力打法～飛ばしたいならバイオメカ』

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