Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • ギア
  • 【ギア選びのウソホント】Vol.114「先調子のシャフトが増えている理由」

【ギア選びのウソホント】Vol.114「先調子のシャフトが増えている理由」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

前回、「最近の国産ブランドのヘッドは一昔前と違って女子プロの意見が色濃く反映されている」というお話をしましたが、これはヘッドだけでなく、シャフトにも当てはまります。

フジクラの担当者からはまさに「新作『スピーダー NXグリーン』は女子プロの意見を色濃く反映したシャフト」と聞きましたし、また、ハードヒッター御用達のグラファイトデザインの新作『ツアーAD CQ』が先調子だということも、この説を裏付けていると考えます。

そもそも女子プロが求めているのは、いまのスウィングをいじらず、ヘッドとシャフトの力でいまよりも少しでも飛ばしたいということです。彼女たちの1Wのミート率はほぼ1.5なので、理論値としてボール初速は上限に達していると思われます。

またスピン量も弾道計測器を用いて、すでに適正値にあるので、これ以上スピン量を落とすとドロップしてしまいます。このため、打ち出し角を上げることが飛距離アップにつながるのです。

打ち出し角を上げることと先調子シャフトの相性は良く、そのシャフトが洗練されるのは自明の理と言えるでしょう。また、球が高くなることで降下角も大きくなるのでフェアウェイウッドでもグリーンに止めることができるというメリットも生まれるのです。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月6日号より