【ゴルフせんとや生まれけむ】ダンカン<後編>「ヘッドがどんぶり! 浦島太郎状態です」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続きお笑いタレントのダンカン氏。
30年ぶりにゴルフを再開して何に驚いたかって、クラブの形がすっかり変わっていること。何これ? ですよ。俺が昔やっていたころはドライバーも小さなヘッドだったのに、今じゃどんぶりみたい。デカいなーってビックリでした。
ゴルフを再開してすぐのころ、コースに昔のクラブを持って行ったら、スタッフさんが物珍しげに俺のクラブを見て「これってコレクションか何かですか?」って。それを聞いて、やっぱりそうかあ、これはまずクラブを買わなきゃいけないなあと思って「ゴルフドゥ」へ。5000円くらいの中古クラブを買いました。そのとき、ユーティリティというクラブがあることを知って、またまた、何これ? ほんとに浦島太郎状態! 30年という月日の長さを改めて思い知らされましたよ。
そして、その売り場の片隅で「チッパー」なるものを見つけまして、また何これ? ショップの人に聞いたらグリーン周りで使うクラブだと。俺の苦手のグリーン周り……それが3000円で克服できるなんて、とさっそく購入です。すると、これがすごく良くて、ちょくちょくピンチで助けてくれるんですよ。「チッパーなんて」とか言う仲間もいるけど、何と言われようといいの。違反でもなんでもないんだから堂々とバッグに入れていますよ。
さて、実際にプレーしてみると、これだけ大きなヘッドのドライバーなのに全然当たらないし、アイアンも真っすぐ行かないので大叩きしちゃう。特にOBを出したりバンカーにつかまったりしちゃうと130くらいは平気で打っちゃうんです。そこで、俺からの提案! 最近はコロナ禍で街中の公園の砂場は閉鎖しているところが多いじゃないですか。だから、ゴルフ場のバンカーも閉鎖(笑)! それから大企業や役場のOBは、汚職とか何かと悪いことをするイメージがあるのでOBもなし(笑)! これなら俺のスコアもグーンと良くなるんだけどダメかなあ(笑)。
今は息子(俳優の虎太郎)とツーサムで回ることがほとんどです。というのも、俺と同じくらいの歳の人はみんな昔からゴルフをやっていてそこそこ上手い。ヘタクソな俺じゃ迷惑をかけちゃうんじゃないかと思って遠慮して誘えない。でも、ツーサムだとどうしても回れるコースが限られてしまうので、誰か俺と同じくらいのレベルか、あるいはこれからゴルフを始めようかと考えている人がいればいいなあと思って探しているんですよ。でも、軍団でゴルフ未経験のグレート義太夫は糖尿病で週に3回人工透析をやっているから忙しいみたいだし、友人のマッちゃん(松村邦洋)は何回も死にかけちゃったヤツだから怖くて誘えないし、なかなかいないんだよね、これが。
というわけで、ゴルフに関する今の俺の夢はスコアなんかはどうでもよくて、ゴルフ仲間を増やすことに尽きます。昔の雑誌にあった「文通相手募集」みたいなページをゴルダイさんが作ってくれないかなあと真剣に思ったりしているんですよ。「ゴルフ仲間募集」とかね。俺と一緒に回りたいという人はぜひ連絡してください(笑)。
ダンカン
1959年、埼玉県生まれ。落語家に憧れて立川談志に弟子入りし「立川談かん」として活動した後、たけし軍団に入ってお笑いタレントとなる。現在は俳優、脚本家、放送作家としても活躍する傍ら、所属事務所「TAP」の専務取締役も務めている
週刊ゴルフダイジェスト2022年12月27日号より