Myゴルフダイジェスト

【シンハン ドンヘ オープン】日韓亜3共催大会で逆転V! 比嘉一貴が今季3勝目で賞金王争い独走

<Shinhan Donghae Open/KOMA CC(奈良)/7065Y・パー71/9月8日〜11日>
PHOTO/Shinji Osawa

「Shinhan Donghae Open」(シンハン ドンヘ オープン)は韓国ツアーとしては第38回を迎えるが、コロナ禍、アジアと日本との3ツアーの共催では3年ぶりに復活。日本での開催は初だ。

最後のバーディパットは「入る自身はありました」。同じ年のキム・シウとの同組を熱望し、3日目最終組でラウンドした比嘉。「ZOZOに出るかどうか? など簡単な会話ぐらいです」。しかしプレーぶりはしっかり見て、糧にするはずだ

会場のKOMAカントリークラブ(奈良県)は、ゲーリー・プレーヤー設計で、2002年の日本プロゴルフ選手権や2019年の関西オープン開催コース。各ツアーの賞金ランク上位者が出場。138人中、日本ツアーからは37人が参戦。初日はアジアの選手が上位に、2日目は日本勢も巻き返し、3日目は韓国勢がスコアを伸ばす大混戦に。

迎えた最終日、目下日本ツアーの賞金トップを走る比嘉一貴が意地を見せる。最終組から2つ前で5打差を追ってスタート。前半で4つ伸ばしジワジワと差を詰める。首位の“飛ばし屋”ティラワット・ケーオシリバンディット(タイ)は、ボギー後の3番(パー5・604Y)で、残り278Yを3Wで振り抜きアルバトロスを達成。次もバーディを奪うが、直後にダボ……と“ジェットコースターゴルフ”。その後、膠着状態になるも、比嘉が17番(パー5・552Y)でバーディを奪いトップに立つ。

「チャンスを1つも逃さないように積極的なプレーが必要。アグレッシブな気持ちでいければいい」と3日目終了後に語っていた比嘉は、ワンオンも狙える最終18番(パー4・389Y)でも果敢に攻める。ティーショットがバンカーに入るも7メートルのパットをねじ込んでバーディ。通算20アンダーで最終組を待った。ケーオシリバンディッドが最終ホールをボギーとし、比嘉の今季3勝目、通算5勝目の優勝が決まった。

優勝者は3つのツアーの出場権を得られる。アジアンツアーは欧州ツアーとの共催も多く、世界へ羽ばたくチャンスなのだ。

「国際試合で日本ツアーを主戦としている僕としては、負けたくなかった。海外挑戦したいと思っているので、いろいろな扉が開くのは嬉しいです。コーン・フェリーツアーのQスクールにも一応エントリーはしています」

強い気持ちと、磨きのかかったショット力で、“小さな巨人”は挑戦者であり続ける。

ケーオシリバンディット、圧巻アルバトロスもV逸

3Wで放ったショットの3バウンド目がカップイン。微笑みの国の32歳は、終始礼儀正しく穏やかに回るも、かなりの飛ばし屋。キム・シウに「距離も出るしパターも上手いし素晴らしい」と言わしめた

PGAツアー3勝のキム・シウは5位タイ

PGAツアー3勝で、プレジデンツカップの世界選抜メンバーにも選ばれたキム・シウ(27)。婚約者でKLPGA7勝のオ・ジヒョンも見守っていた

<Shinhan Donghae Open最終成績>

優勝比嘉一貴-20
2位Tチョ・ミンギュ-18
2位TT・ケーオシリバンディット-18
2位Tシン・ヨング-18
5位TJ・クルーガー-17
5位T河本力-17
5位Tキム・テフン-17
5位Tキム・シウ-17

週刊ゴルフダイジェスト2022年9月27日号より