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「ディボット」ちゃんと埋めてますか?【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。


ディボット【divot】


フェアウェイからアイアンでボールを打つと、クラブヘッドによって芝が削られ、跡ができることがある。このときに削られた芝を「ディボット」と言い、削られた跡を「ディボット跡」と呼ぶ。

言葉づかいにうるさい人は、「ディボットを埋める」というと「“ディボット跡”を埋める」が正しいと即座に指摘するが、実際には英語の“divot”は、削られた芝の切れ端と、削られた跡の両方を意味し、ディボット跡を直すことを「repair divots」などと言ったりする。ちなみにグリーン上にボールが落下してできたボールマークのことも「divot」と呼ぶことがあり、ボールマークを修復するグリーンフォークは「divot tool」などと呼ばれる。

なので「ディボット」を埋めようが「ディボット跡」を埋めようがどちらでもいいわけだが、いずれにせよ、ディボット(跡)を適切な方法で修復するのは、ゴルファーの重要なマナーのひとつである。コースを守り、他のプレーヤーへの気遣いとしてもディボット跡ができた際は必ず修復しよう。

ディボット跡の修復には「目土(めつち)」を使うのが一般的。目土は砂、または砂と芝の種を混ぜたもので、ディボット跡を目土で埋めることで芝の根の乾燥を防ぎ、芝芽の再生を促すことができる。

日本の多くのコースで、フェアウェイに用いられる「高麗芝」は、まず地下茎が地中横方向に発達し、そこから芽が縦に伸びていくため、目土によって地下茎を保護することが重要なのだ。

ちなみに、ベントグラスに代表される西洋の寒冷地品種芝、いわゆる「洋芝」のフェアウェイの場合、芝の切れ端をディボット跡に戻しておくだけで芝が再生する。高麗芝とは異なり、洋芝の多くが1本1本独立して縦に生育する性質を持っているからだ。北海道などの洋芝のコースでは“わらじ”のようなターフが飛んで気持ちいいが、放置せずにディボット跡に戻して足で踏み、乾燥を防ぐために少しだけ隙間に目土をするのが良いそうだ。

グリーンフォークは誰もが携帯するが、「目土袋」を携帯してプレーするゴルファーは少ない。アベレージゴルファーの場合、グリーン上にボールマークがつく(すなわち遠くからグリーンにオンさせる)回数よりも、フェアウェイの芝を削る回数のほうが圧倒的に多いはず。野球選手がグラウンドに一礼するように、愛すべきゴルフ場に対する感謝の気持ちが“目土”。そしてなにより目土をするといいことがある、という説も。最近ゴルフの神様に見放されていると感じている人は、今週末のゴルフからさっそく「メツ活」始めてみては?

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