トッププロの親子はスウィングも似ている? ジャスティン・トーマスとネリー・コルダ親子のスウィングを比べてみた
リッツカールトンGCで行われた、親子のチーム対抗戦「PNC選手権」。20組のメジャーチャンピオンが集結したなかで、ジャスティン・トーマスとネリー・コルダ親子のスウィングをプロコーチの横田英治に解説してもらった。
PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe
解説/横田英治
プロアマ問わずわかりやすいレッスンが人気で、教えてきた人数は何万人にもおよぶ。横田自身が主宰し、ゴルファーが集う総合サロン「クラブハウス」を来春オープン予定
ジャスティン・トーマスと父・マイク
前回2020年のPNC選手権を制した親子。父マイクは、全米ゴルフ協会に属するティーチングプロであり、ジャスティンのコーチ。マイクの父もまたPGAのティーチングプロであり、かつて全米オープンなどにも出場。ジャスティン・トーマスはそんなゴルフ一家に生まれ育ち、ゴルフの才能を受け継いでいる
ジャスティン・トーマス(28)
「J・トーマスは一流のプレーヤーですからスウィングは完璧です。最大の特徴はインパクトからフォローにかけてジャンプするような足使いです。この動きがあるからこそ、遠心力を最大限利用できるんです。いわゆる地面反力ですね。前傾角もまったく崩れないため、ショットの精度も高いはずです」(横田プロ・以下同)
マイク・トーマス(62)
「スウィングの形だけを見ると共通点がないように見えますが、インパクトからフォローにかけた遠心力の使い方はよく似ています。飛ばすポイントを押さえているので飛距離も出ているはず。名コーチだからといって名プレーヤーなわけでもありませんから。正直に言うとトーマスの父はもう少し上手だと思っていました」
ネリー・コルダと父・ペトル
姉ジェシカもプロゴルファー、弟のセバスチャンはプロテニスプレーヤー。「歩き始めてすぐ水泳などを習わせました。幼少期にはアイススケート、テコンドー、テニス、スキー。何よりも大切なことはスポーツと生活のバランスをとって楽しい子ども時代を過ごすことです」という父ペトルも、全豪OPを制した元テニスプレーヤー。母もテニス選手という超アスリート一家だ
ネリー・コルダ(23)
「ネリーはスウィングのリズムがいいし、体の動きもしなやかです。アスリート一家ですからフィジカルも強いし、身長の高さは大きな武器になります。今どきのシャットフェースだからボールも曲がらない。東京五輪で金メダルを取っているし、賞金ランクも2位、この強さはまだまだ当分続くでしょう」
ペトル・コルダ(53)
「いいスウィングかと言われると難しいですが、フェース面の使い方は抜群。テニスプレーヤーだったことがよくわかります。手の甲とフェース面が完全にリンクしているのでボールも曲がらないはずです。競技は違いますが、テニスの動きをゴルフに生かせています。ネリーのシャットフェースに近い感じです」
週刊ゴルフダイジェスト2022年1月11・18日合併号より
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