【ゴルフせんとや生まれけむ】潮田玲子<前編>「目標は100切りと“夫超え”です(笑)」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、元バドミントン日本代表の潮田玲子さん。
スポーツといえばバドミントンしか知らなかった私にとって、ゴルフはほんとうに魅力的なスポーツなんです。バドミントンは体育館で行う競技で、外でやるってことはありえません。シャトルが風で飛ばされちゃいますからね(笑)。一方、ゴルフは広々とした大自然を相手に伸び伸びとプレーできる。まずそれに魅了されましたね。
初めてゴルフに触れたのは2012年に現役を引退した次の年でした。ハワイで結婚式を挙げたとき、いかにも楽しそうな様子でゴルフに出かけていく夫(元Jリーガーの増嶋竜也さん)と義理の父、そして私の父の3人を見送りながら「あー、私もゴルフをやっていたら一緒に行けたのに」と思ったことがきっかけでしたね。帰国してからすぐにゴルフスクールに通い始め、1人で打ちっ放しにも行くようになりました。何事も一度好きになると、とことんハマるタイプなんですよ、私って。しばらくして「そろそろ初ラウンドかな」と思っていたときに子どもができ、長男と長女の出産と育児でゴルフのブランクができました。
久しぶりに再開したのは去年です。子どもたちが幼稚園に行くようになって少しだけ時間に余裕ができるようになりましたし、現役を引退したばかりの夫からも「もう一度ちゃんと始めてみたら?」と言われて、またレッスンに通い始めました。コロナの様子も見ながらですけれど、ラウンドにも行くようになったんです。以前は、そこまで真剣にはやっていませんでしたが、今は上手くなりたい一心で時間を見つけては打ちっ放しにマメに行っていますし、週1回のレッスンも休まずに通っています。
そして最近は朝、子どもたちを幼稚園に送ってから夫と2人で急いでゴルフ場に行ってスルーで回って、帰りに子どもたちを迎えにいくという方法を編み出し、何ともドタバタな感じのゴルフを楽しんでいます(笑)。
ちなみに、スコアは初ラウンドが130くらいで、以来110前後をフラフラしているところです。私としては「1日も早く100を切って、いつかは夫に勝つ」というのが今の目標ですね。夫は調子がいいと90台前半が出ますが、いつもは95くらいで回っているので、私にはちょうどいいターゲットなんですよ(笑)。「追いつけ追い越せ」の一念で頑張っています。
目標を達成するためにはアプローチとパターの精度をもっと上げることだと思っています。ドライバーやアイアンはそんなに飛ばないけど、あまり曲がらないので大ケガにはならないんですよ。でも、グリーン周りは、いまだに行ったり来たりをやってしまうし、グリーンに上がれば上がったで、どうしても3パットしてしまい、目の前の果てしなく高い100の壁に跳ね返され続けています。でも、こればかりは練習と実践あるのみ。今はできるだけ周囲に迷惑をかけないようにしながら、とにかく一生懸命練習してラウンドでその成果を確認して、また練習でチェックする。ひたすらその繰り返しです。あら、選手時代にやっていたことと同じですね(笑)。
>>後編へつづく
潮田 玲子
1983年、福岡県生まれ。バドミントン日本代表として北京・ロンドン両オリンピックに出場。現在は2児の母として子育てに励む傍らコメンテーターとして活躍中。「ベストマザー賞2021」のスポーツ部門を受賞
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月10日号より