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頑固おやじのクラブ工房 Vol.4 アイアンシャフト、カーボンにするなら何グラム台?

アイアンのシャフトをスチールからカーボンヘ交換するときに迷ってしまうのがシャフトの重量。オヤジさんがズバリ解決だ! 今週の通勤GDは、新連載「頑固おやじのクラブ工房」、第4話です。

Q、カーボンシャフトの重さは?

シニアのクラブ競技に出られる年齢になったので、アイアンのシャフトをカーボンに替えようと思うんですが、どのぐらい軽くすればいいですか? スチールからなので重めがいいですか? (55歳・HC8 ・自営業)

A、軽くしなければ効果が出ない

「55歳になったので、今年からクラブ競技のシニア選手権にも出ようと思うんですが、この機会に思い切ってアイアンをカーボンシャフトに差し替えよう、と。フジクラの『MCI』とか」

「ああ、いいんじゃないかな。番手は5番からPWなら6本だから、6万円ぐらいでできるよ」
まあ、型落ちの6本セットを買い換えるのとトントンかな(笑)。

「ただ、どの重量を選べばいいのかわからなくて……」

「今、使っているのは110グラム台のスチールだったよな」

「それで、100グラム台がいいのか、70グラム台ぐらいがいいのか、迷っているんです」

「そりゃ軽くしたほうがイイよ。90グラム以上なら安価なスチールで十分。せっかくのカーボンなんだから、軽くしなきゃ、な」

「でも、いきなり軽くすると調子が狂いませんかね?」

確かに、ただ軽くするだけじゃダメ。長さやヘッド重量を調整する必要はある。

「なぜ、カーボンシャフトにしたいか、ちゃんと考えてるかい?」

「それは、シニアになって、少しラクしたいから……」

「ラクってのは今より体の負担を少なくしても、その番手の距離を届かせたい、てことだよな? だったら、シャフトは軽くして、同時に長くしないと。1番手分、半インチは伸ばしたいかな」

長さやヘッド重量を調整して、軽いシャフトにするといい

軽量シャフトにするメリットは、5番、6番が楽に打てること

「長くするとミート率、悪くなりませんかね?」

やれやれ、シングルさんが何を言ってるんだか。

「もっと長いUTとかFWを打ちこなしといて、当たらないわけないさ。お前さん、3、4番アイアンはとっくにUTに換えたよな。で、今度は5番アイアンはUTに換えずに、カーボンシャフトにして使い続けたいんだよな?」

「まだ170ヤード前後は、アイアンで打ちたいんですよ。ロフトのあるUTだと、ヘンに上がって、風でブレそうで……」

「だから、シャフトを軽く、長くして弾道を少し持ち上げるぐらいがいいんだよ。半インチ伸ばすなら20グラムくらい軽くすれば十分だけど、今回は30グラム軽くなる『MCI 80』を薦めようか」

シャフトの軽量化は、正直ショートアイアンにはメリットが少ない。ただ、軽くしても打てなくなるわけじゃない。

「30グラムも軽くすると、半インチ伸ばしてもバランスが出ない。そのぶんヘッドに鉛を貼る余地ができる。これでヘッドの挙動やスピン量を調整できるから、シニアの上級者にはプラスだと思うけどね」

「それなら『80』でいいです。6本とも半インチ、伸ばしてください」

「『70』は先中調子だから、もっと上がりやすくなるんだけど、あまり振り心地が変わっても難しくなるしな。「80』でも慣れるまでは、鉛を多めに貼って、半インチ短く持って打ってみるのもいいよ」

「でも、ライ角とかは?」

「長くなると相対的にアップライトになるけど、少しつかまりやすくなるくらいさ。多少打ち込んでから、調整すればOKだよ。なに、最初の調整くらいはタダにしてやるから(笑)」

ほかにもアレンジとして、0.75インチ刻みにして長い番手はヘッド速度を上げ、短い番手は飛ばさないようにするとかもできる。打ちやすさを考えてロフトを寝かしバウンスを増やす、なんてのも。まあ、5、6番を打ちやすくすることを軸に考えるんだな。

月刊GDより(イラスト/コーチはじめ)