【ゴルルとルール】フェアウェイバンカーでプレーの線上にある足跡をならした。これってNG?
ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!
監修/小山混
PHOTO/Yasufumi Sakagami THANKS/武蔵野GC
ゴルル会員番号14
板倉由姫乃
ゴルル会員番号47
満石奈々葉
梅雨の晴れ間のラウンドを満喫する2人。満石のティーショットは、飛ばそうとして力が入ったせいか、少し引っかかって左のバンカー方向へ……。
「ああ~、バンカーに入っちゃった」
「ライは悪くないわね……あら?」
ふと何かに気づいた満石。
満石が打とうとしている方向に足跡が。
「うーん、ちょっと気になるな……」
「先にならしてから打とう」(満石)
「え? 待って!」(板倉)
「その足跡はちょうどプレーの線上にあるから、打つ前にならすと『プレーの線の改善』で2打罰になってしまうのよ」と指摘する板倉に対し、満石は「たしかにプレーの線上ですけど、ボールから離れているし、ならしたことで恩恵を受けられるわけじゃないから、問題ないのでは?」と主張。果たして正しいのは?
フェアウェイバンカーからグリーンを狙う際、ボールから数ヤード先にあったプレーの線上の足跡をならした。どうなる?
A. プレーの線の改善で2打罰
B. 罰なし
正解は……
B「罰なし」
球がバンカーの中にある場合でも、コースの保護のためにバンカーをならすことは認められている(規則12.2b)。ただし、ストロークに影響を及ぼす状態が改善されてしまう場合には、バンカーをならすことができない(規則8.1a)。今回のケースでは、球が足跡から離れており、かつフェアウェイバンカーからグリーンを狙うショットであることから、その足跡をならすことが、プレーヤーの潜在的な利益となる可能性は低いと判断されるため、罰はない(「オフィシャルガイド」解釈8.1a/2)。グリーン周りのバンカーの場合は、打った球がアゴに跳ね返り足跡に入る可能性は十分に考えられるため、プレーの線上の足跡を直すことは「ストロークに影響を及ぼす状態の改善」とみなされ、罰を受ける。
週刊ゴルフダイジェスト2021年7月20日号より