【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.290「もっと許容範囲を持て!」
奥田靖己「ゴルフはつづくよどこまでも」
>>前回のお話はこちら
- PHOTO/Hiroyuki Okazawa >>前回のお話はこちら アメリカの女子ツアーで山下美夢有さんが優勝しましたね。6打差のトップでスタートした最終日に6バーディ、2ボギーの66で回り9打差の完勝ですからね、圧巻の勝ち方でした。 彼女が昨年全英女子で優勝したロイヤルポースコールで開催された全英シニアに僕は出たんですけど、その時にね、最終ホー……
先日、僕の弟子の中村映禅のタイのスタジオでレッスンをしている亘依子プロと、鴻巣CCでラウンドしたときに話したことを書きます。
奥田 アマチュアは世間通りにやっておればええと思うとる、こうやって真っすぐ構えて、この角度で真っすぐ上げて、このタイミングで打ったら真っすぐに行くはずやとやっとるわけです。ひとつも上手くいかへんのに。一番大事なんは、どういう球を打ちたいかであって、それが決まれば構え方も自ずと決まってくるいうことやね。
亘 私の生徒さんも、セットアップを真っすぐに構えないといけないって思ってしまっている人が多いです。ゴルフを始めて何年とかいう人なんですけど、いま奥田プロがおっしゃったように話すと、「え、そんな感じでいいんだ。すごく心が軽くなりました」と。そういう人はたくさんいます。
奥田 ところで、依子ちゃん、今日のスタートホールのティーショットでちょっと引っかけて「うわあ!」言うてたろ。
亘 はい、思わず声が出てしまいました。
奥田 よく打った後に「あ~」とか「きゃー」とか言う人がおる。声が出るいうことは「あ、財布忘れた」とか「あ、携帯忘れた!」とか、自分が想定してないことが起こったときなんです。
亘 ああ、そうですね。
奥田 アマチュアがよく「あ、ヒールや!」とか言うとるやろ。そんなもんは想定しとけ、という話や。
亘 はい(笑)。
奥田 だから、このカートナビ画面を見ながら「そこでもええわ」と思っていたら、多少曲がっても「あっ!」は出ないわけです。それが出るいうんは、ナイスショットしか想定してないということや。
亘 そういうことですね。
奥田 前に飛んだらええと思うている人は、あの程度のショットで「あっ!」と慌てたりはしないどころか、「まあまあやな」と思うかもしれない。許容範囲をもっと持ていうことです。とりあえず左も右も全部セーフ。そう思っておったらめちゃくちゃティーショットが楽になるやろ。
亘 なるほど。
奥田 依子ちゃんが教えた人が「真っすぐ構えんでもええんやって思うたら心が軽くなった」と言うてたのと同じことよ。今度レッスンで教えたりいな。
亘 わかりました。

「女子プロ2人とのラウンド、僕も勉強になりまっせ」

奥田靖己
おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する
週刊ゴルフダイジェスト2026年9月22日号より


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