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【”ゴールデンエージ”のジュニア育成】<前編>親の「問いかけ」で変わる子どものメンタル

5歳頃〜12歳頃までの、子どもの運動能力や神経系が発達する”ゴールデンエージ”。ジュニアゴルファーはこの黄金の成長期に何をするべきか。ジュニア指導の経験も豊富な3人のコーチに、心、体、技、それぞれの鍛え方を聞きました。

PHOTO/Tadashi Anezaki, Yasuo Masuda ILLUST/Koki Hashimoto THANKS/美浦GC

桐林宏光

1964年生まれ、東京都出身。桐林宏光ゴルフ塾主宰。LPGAティーチングプロA級。日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング指導士。心理面と技術面を融合したレッスンに定評あり

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「ポジティブ、プロセス重視の価値観を養う」

スポーツメンタルトレーニング指導士の資格を持つ桐林宏光プロは、「神経系が発達するゴールデンエージに、パターやアプローチという細かい動きを練習すると一生ものになります。そして、“メントレ”はもちろん大切です」と語る。

「この年齢ではやはり親の影響がすごくあり、親の価値観が子どもに伝承されてしまう。『人前で失敗してはダメよ』などと言うと、子がそういう価値観になるのです。まず、親が気づいてほしい。行動を変えると価値観は変えられます」

さて、子どもが初めて取り組むとよい“メントレ”は、なりたい自分を絵にし、常に目に見える場所に貼っておくことだと桐林プロ。

「これで、いつも夢を現実化しようとするようになる。それに、絵が潜在的に思っていることを一番表現しやすいので、それを使うことでセラピー効果があったり、親御さんも意外なことに気づき、子どもと話をしていくこともできます。言葉では、親に対して都合のいい子でいようと委縮したりすることもありますが、絵には自由な表現が出てくることも多いのです」

次に、継続するとよいメントレは、“ネガティブワード撲滅大作戦”。

「最近はチャレンジせずに『そんなのムリ』『できない』などと言う子も多い。子どもたちとラウンドや練習をするときに、そういうネガティブワードを言ったらワンペナにする。『今日はマイナス6だったね!』などと言うと、案外ゲーム感覚で子どもは素直に取り組みます。『あの子は言った』『あの子は言ったけど言い換えた』など人をよく観察するようにもなる。最初は意味がわからなくても、そういうことを言ってはいけないんだとゲームとしてとらえながら、自然にポジティブな思考に変換できるようになります」

子どものメントレには保護者の理解と協力が必須だと桐林プロ。

「ご両親のメントレも必要です。たとえば、『今日のスコアはいくつだった?』と尋ねると、子どもは『一番大切なのはスコアがいいことなんだ』というメッセージを受け取ってしまう。すると、いいスコアを出さないと親に認められないという価値観になり、スコアをごまかしたりするようにもなります。『今日楽しかったことはなに?』などという問いかけにすることで、結果主義ではなくプロセスレベルで評価できるように成長します」

しっかり問いかければ、子どもはいろいろと答えてくれる。

「『よく頑張ったね!』と自分が取り組んだことを評価してもらえるとさらに伸び伸びと取り組める。親が我慢しないといけません。実際、私もジュニアたちに『スコアは?』と聞きそうになることはありますが、そこを我慢する。故・清元登子プロが『親』という字は、『木』の上に『立』って『見』る、と書くと教えてくれました。要は遠くから眺めていればいいということ。結果にフォーカスするのではなく、プロセスが充実していれば結果はついてくると親が理解する。すると子もそういうものだと思っていきます」

なりたい自分を絵に描いて貼る

なりたい自分や、自分の目標を絵で描いて貼る。「ウルトラマンでもいいんです。絵が苦手ならば、もちろん文字でも構いません。毎日目に入ると“実現しよう”という気持ちになりますよ」

子どもに発するメッセージに注意

このほか、いいショットや思い出に残るショットを聞いたりすると、プロセスのほうを大事に感じるようになる。「親が、よくできたことを具体的に褒めると、子どもの自己肯定感が育ちます」


ネガティブワード撲滅大作戦!

練習場やゴルフコースで、「えー! ムリ!」「まだ終わらないの?」などのネガティブワードを言ったらワンペナに。「ネガティブワードを指摘して、ポジティブに変換する習慣をつけます」

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週刊ゴルフダイジェスト2026年9月1日号より