【小祝さくら ゴルフときどきタン塩】Vol.88 頑張るところは人に見せない。美学っていうほどのものではないです、フフフ
小祝さくら「ゴルフときどきタン塩」
国内女子ツアーを牽引する女子プロのひとり、小祝さくら。ほんわかした雰囲気を持ちつつも、プロ2年目の2019年以降着実に優勝を重ね、すでにツアー通算10勝以上を誇る実力者。そんな小祝の素顔や、ほっこりとした日常を追っていく――。
撮影/本人提供、姉﨑正 イラスト/オギリマサホ
>>前回のお話はこちら
- 国内女子ツアーを牽引する女子プロのひとり、小祝さくら。ほんわかした雰囲気を持ちつつも、プロ2年目の2019年以降着実に優勝を重ね、すでにツアー通算10勝以上を誇る実力者。そんな小祝の素顔や、ほっこりとした日常を追っていく――。 ILLUST/オギリマサホ >>前回のお話はこちら 小祝さくらが最近ハマっている食べ物は、ハチミツである。「……
小祝さくらは今、ちょっと調子が悪いように見える。
開幕から9試合中、予選通過が6試合、トップ10入りはまだない(5月14日現在)。これまで常に安定した成績を残し、日本の女子ツアーを引っ張ってきた小祝さくらに対し「大丈夫かな……」と心配になってしまう人も多いだろう。小祝さくらという選手に対する期待の裏返しでもある。
しかし、よく考えてみてほしい。
プロ入り後、ほとんど試合を休まなかった“鉄人さくら”が、昨年の後半、半年も試合から離れていたのだ。試合勘が鈍って当然だ。
しかも本人は、至って元気だ。
「全然、大丈夫ですよ~」
左手首の痛みはなく問題ない状態。病院へは、現在は1カ月に1度、これからはその間隔がもう少し長くなりそうだ。疲れも見られない。いや、見せない。
「みなさん、私のゴルフに関していろいろと言っているかもしれませんけど、私、半年以上休んでいたんですよ。そんなに全部が上手くいくわけないですよ」と冷静に自分を見つめている。
試合はありがたいことに毎週行われる。だから、実戦のなかで感覚を取り戻すしかないのだ。
今、さくらの試合に足を運んで見てみれば、わかることがある。
飛距離はすっかり戻ってきた。いや、前よりちょっぴり飛んでいるかもしれない。アイアンショットやアプローチの距離感が少しズレたりして、パッティングとかみ合わない感じ。これらにはやはり、「カン」の積み重ねが必要なのだ。だから小祝さくらは、いろいろと試行錯誤しながらプレーして、今は粘りのゴルフを見せてくれる。
小祝さくらが実は陰でしっかり練習していることを周りは知っている。これまでも、自分で買った電動自転車をこぎながら近所の練習場に通ったりしていた。今年の1月半ばからようやく練習はできるようになったけれど、アプローチとバンカーが一番手首に負担がかかるので、「一番最後にしてくれ」と医者に言われていた。
今は手首のため、あえて練習を減らしている。ほどほどになった。それはサボリではなく、長く続けるために「打たない」という選択肢を増やしたということ。「打たない」ことは案外難しい。
「ゴルフがあって当たり前だったので、できることの幸せを感じています」としみじみ語るさくら。
最近また、ネイルを始めた。ピンクにピスタチオイエローの「フレンチネイル」。やっぱりネイルはリフレッシュにもなるし、気持ちも上がる。やっとネイルができる心の余裕ができたのである。
プロだから頑張ることは当たり前だと思っている。そんな自分をアピールもしたくない。
これは、さくらの美学なのだ。
こんなことを言うと「そんな、かっこいいもんじゃないですよ、フフフ」とニヒルに笑うのである。

車が少ない道路では運転することもある。車の運転には性格が出るという。車線変更はムリにしない、非常に丁寧な安全運転だ

来月初めの全米女子オープンへの参加を決めた。せっかく資格がもらえたので(世界ランキング100位以内)、それはムダにしない

こいわい・さくら。1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝、20-21年は5勝を挙げ最後まで賞金女王を争う。22年2勝、23年1勝、24年2勝、25年も1勝を挙げ、ツアー通算12勝。「LAでの全米女子オープン、楽しみです」
週刊ゴルフダイジェスト2026年6月2日号より


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