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【小祝さくら ゴルフときどきタン塩】Vol.85「英語は聞き取れないけど、何を言っているかは”顔”で分かるんです」

国内女子ツアーを牽引する女子プロのひとり、小祝さくら。ほんわかした雰囲気を持ちつつも、プロ2年目の2019年以降着実に優勝を重ね、すでにツアー通算10勝以上を誇る実力者。そんな小祝の素顔や、ほっこりとした日常を追っていく――。

PHOTO/岡沢裕行 ILLUST/オギリマサホ

>>前回のお話はこちら

小祝さくらは英語が話せるわけではない。

しかし、ジュニアからの「英語は話せますか?」という質問をぶつけたとき、「けっこう、できていますよね」と真顔で答えた。

「なぜか会話になるんですよ」

すると周りから、「いやいや、できてないから。サンキューとソーリーで終わらせているよ」と突っ込まれていた。

「でも、伝わるじゃないですか。私、英語は聞き取れないのに、何を言っているのかがわかっちゃうんですよ。この人こういうことを言っているんだと、何も聞き取れていないのに本当にわかっちゃうから」

自信満々である。

「その人の表情で、この人は今こういうことを伝えたいんだとわかるんですよ。外国の方って、けっこう顔でしゃべるから。“顔で語る”っていうんですかねえ。いつも『ああ、この人はこう言ってるなあ』と思うんですけど、ただ、何て返したらいいかはわからないんです」

返事をするときは、どのようにしているのか。


「そうですねえ……確かに、先ほど言われたように、基本、『サンキュー』、『ソーリー』で全部済ませてますね」

海外の方は、少しでも英語で伝えようとすると、余計に話しかけてくる傾向にある。

「そうなっても『ソーリー』です。あとは『ノーイングリッシュ』と言って笑顔でごまかします(笑)」

何事も“雰囲気”で乗り切る。これは、小祝さくらの武器の一つである。

そして以前、ハワイのスーパーで唐揚げを買ったときのエピソードを教えてくれた。

「ショーケースに入っている唐揚げを、自分で何ピースか選んで買うんです。定員さんが『何ピース?』と聞いてきたから『ロク(6)ピース』って答えて、笑顔できちんと答えているのに、なぜ伝わらないんだろうなと思って、何度も繰り返し言っていたんです。自分の中では『ロクピース』って英語でしゃべっているつもりだったんですよ。それなのに伝わらないから……めっちゃ日本語で言ってたんですよ(笑)」

最終的には、隣にいたマネージャーに「シックス」の単語を教えてもらって、無事に買えたらしい。

“小祝節”は世界共通、どこでもなんだか受け入れられるのだ。

あらゆる危機を独自の天然キャラで乗り越えていく小祝さくら。彼女の強さの秘密は、ここにもある……のかもしれない。

開幕戦から3試合予選通過し続けるさくら。その安定感は健在だ。「調子はよかったり、悪かったり。でも、ぼちぼち頑張ってます」

オフのハワイ合宿で一緒だった笠りつ子がVポイント×SMBCレディースで5年ぶりの優勝! 「おめでとうございます。すごく嬉しいです」

こいわい・さくら。1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝、20-21年は5勝を挙げ最後まで賞金女王を争う。22年2勝、23年1勝、24年2勝、25年も1勝を挙げ、ツアー通算12勝。「試合に出られることにサンキューです(笑)」

週刊ゴルフダイジェスト2026年4月14日号より