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【ゴルフせんとや生まれけむ】成瀬善久<前編>「野球もゴルフも反復練習が大切」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、プロ野球選手の成瀬善久氏。

僕は横浜高校を卒業後、千葉ロッテマリーンズに入団し、球団の寮に入ってプロ野球生活がスタートしました。ゴルフとの出合いは、19歳の11月。シーズンオフに寮生全員が必ず参加するコンペがあり、それが初ラウンドでした。むろん、ゴルフはクラブを握ったこともありません。僕はレフティで選択できるクラブも少ないので、当時グローブの契約メーカーだったミズノの担当の方に相談して、言われるままにクラブを購入しました。

クラブは手に入れたものの、打ち方もわからない。とりあえず誰にも習わず、何回か練習場で打って「これでいけるだろ〜」といきなりラウンドデビューです。初ラウンドのスコアは……叩きましたよ、170(笑)。ドライバーを打てばチョロ。そのあとは数本クラブを持って走る、そんな状態です。19歳のオフの2カ月弱に、4ラウンドして、19歳のシーズンは104までスコアを縮めました。上達の気配はあったものの野球のシーズン中はゴルフをしないので、2年目、3年目のオフも100は切れず100〜110の間を行ったり来たり。それはそうですよね。自ら練習に行ったり、スコアを縮める工夫をするほどゴルフへの熱量は高くなかったんですから。確か、7年目ぐらいでしょうか、今までは誘われて練習に行っていましたが、自分一人でも練習場に行くようになったんです。そのうち、100が切れ、90が切れて、現在のベストスコアは86です。

ゴルフの練習に行くようになって、野球を始めた幼少期のことを思い出しました。子どもの頃、あまり練習が好きではなかった時期がありました。というのも野球の練習は繰り返しで、あまり面白くないからなんですが……それを続けているとある時、うまくできるようになる瞬間が来るんです。それが子ども心に楽しい。ひとつクリアできると次の課題が出てきて、またそれをクリアするために練習を続けて、課題をクリアできると楽しい思いができる。その“楽しい”体験から反復練習の大切さがわかってきました。一瞬ではうまくなることはないと体に刻み込まれている感覚が、ゴルフも一緒なんだと気づいてからは自ら練習場に行くようになりましたね。

今思うと、初ラウンドの頃はルールもよく知らずにゴルフをしていて反省しきりです。思い通りに打てず、あちこち飛んでいくので、クラブを持ってボールのあるところまで走る。そんなゴルフを繰り返していたんですが、ある時、栃木のコースで、いつものように打って走って……というふうにプレーしていました。グリーン上も同じように走っていたら、キャディさんに「何をやっているの!」と声をかけられました。なぜ怒られているかもわからずキョトンとしていたら、グリーン上でかかとを引きずって走ってグリーンを傷つけていたことを指摘されました。怒られて初めて、「そうか、グリーン上は走っちゃダメだし、芝を傷つけてはダメなんだ」と学習しました。それからは、ゴルフのルールやマナーを理解したうえでラウンドするようになりました。

>>後編につづく


成瀬 善久

1985年生まれ、栃木県小山市出身。プロ野球選手。左投げ左打ちの投手。2003年に千葉ロッテマリーンズに入団。2008年北京オリンピック日本代表として奪三振王を獲得。その後、東京ヤクルトスワローズ、オリックスを経て、現在はBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスでプレー。野球解説、野球教室などの普及活動にも携わる

週刊ゴルフダイジェスト2026年4月7日号より