【ゴルルとルール】打つ前にクラブでボールを押さえつけた。あれ、これってマズかった?
監修/小山混
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/武蔵野GC
ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!
ゴルル会員番号40
萩原菜乃花
ゴルル会員番号48
渥美友里恵
2番ホールのパー3にやってきた萩原と渥美。前のホールをダブルボギーにしてしまった渥美は、ここでなんとか取り返したいところ……。
「よーし、ここは1オンさせるぞ~」
アドレスに入った渥美は、ふと……
「うーん、ちょっと高いかな」
「もうちょっと低くしよう」
クラブヘッドでボールを上から叩き、ティーアップの高さを調整する渥美。すると……
「ちょっと待って! 今のは1打じゃない?」(萩原)
「え、ダメ?」(渥美)
「ヘッドでボールを叩いてボールの位置を動かしたわけだから、1打にカウントされるのでは?」と指摘する萩原に対し、渥美は「まだインプレーになっていないからボールを動かしても問題ないはず」と主張。果たして正しいのは?
ティーアップした球をクラブヘッドで叩いて球の高さを調節したらどうなる?
A. 1打罰
B. 2打罰
C. 罰なし
正解は……
C「罰なし」
プレーヤーがインプレーの自分の球に故意に触れたり、動かす原因となった場合、1打罰を受ける(規則9.4)。ただし、インプレーになるのは、プレーヤーが球をストロークしたあと。ストロークを行う前であればその球を罰なしに拾い上げたり、動かすことができる(規則6.2b(5))。ストロークとは、「球を打つために行われるクラブの前方への動き」(定義)のため、今回のように球を上から押さえつけるような行為はストロークとはみなされず、球を動かしても問題ない。
週刊ゴルフダイジェスト2021年6月1日号より