Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • 週刊GD
  • 【ゴルフせんとや生まれけむ】岩田稔<後編>「左打ちにしたら振り抜けるように」

【ゴルフせんとや生まれけむ】岩田稔<後編>「左打ちにしたら振り抜けるように」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き元プロ野球選手の岩田稔氏。

>>前回のお話はこちら

  • ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、元プロ野球選手の岩田稔氏。 ゴルフを始めたのはプロ1年目のシーズンオフですから、2006年の冬ですね。球団のコンペがあって、全員参加でした。ボクは左投げ左打ちですが、ゴルフはやったことなかったので、「左がいいのか、右がいいのか、どっちなんや……

ボクは右打ちでゴルフを始めましたが、2024年に見切りをつけ、25年から左打ちに転向する挑戦を開始しました。現在はレフティで試行錯誤している真っ最中です。

どうして左打ちに転向しようと決めたのか。それにはいくつかの理由があります。まず自分が左利きであること。右用のパターをもらったことをきっかけに右打ちでゴルフを始めましたが、「ちょっと気持ち悪いな」という感覚がずっとありました。

「野球は左で、ゴルフは右だと、体のバランスが整う」みたいな話がありますが、ボクの場合は実際にはそうではありませんでした。ボクは現役時代、ゴルフが終わってからトレーナーのところに行くと、「体のバランスが崩れている」と怒られていました。野球とゴルフはやっぱり別のスポーツなので、体のズレが出るみたいです。


引退してから自分なりに本気でゴルフに取り組んだのに、結果が出なかったのもレフティ転向を決断した理由の一つです。22年夏にベストスコアを出してから1年以上更新できず、いい当たりが出ても次のラウンドでは忘れることの繰り返し……。

プロゴルファーの方と一緒にラウンドすると、「どうして右でやっているんですか?」「インパクトでヘッドが止まっていますよ」と言われるんですよ。右打ちだとフォロースルーまで取れた試しがなくて、インパクトでボールにフェースを「バシッ」と衝突させて終わりです。「なんでやろう?」と思っていたんですけど、利き腕と違うほうでやっていると、そういう弊害があるみたいです。

左打ちだとフィニッシュまで振り抜くことができますし、体が圧倒的にラクです。体がラクということは、負担が少ないわけです。体はどんどん衰えていきますから、ラクなほうに向かうのが正しいはずと確信しています。

ただし、左打ちに転向してすぐに結果が出ているわけではありません。一番大きな違いはドライバーの飛距離です。右打ちのほうが60ヤードくらい飛んでいたんですよ。そのことを知っている人からは「なんでそんなことするの?」と言われるんですけど、「体がしんどいんです」と答えています。体がしんどいまま右打ちを続けて、いつか故障するよりも、左打ちに慣れて飛距離を伸ばしたほうがいいと割り切っています。

左打ちに転向して、まだ1年くらいですが、この間ようやく100が切れました。7~8ラウンド目で98が出て、ひとまず安心しました。しかし調子が悪いときは120以上叩きます。その原因はシャンクです。一度出たら止まりません。

1ホールにつき1シャンク、みたいな感じになります。「やっぱり右打ちに戻そうかな」と落ち込むこともありますが、プロ野球界の先輩で、現役を引退してから左打ちに転向した平石(洋介)さんに「絶対に左で行けよ」と励まされています。この前コンペで一緒に回らせてもらいましたが、平石さんはもう完全に左で定着していて、打つ球がエグイです。自分も早く左打ちに慣れて、レフティで右のベストスコアを更新したいです。


岩田稔

1983年生まれ、大阪府出身。05年大学生・社会人ドラフトで阪神入団。プロ入り3年目に10 勝を挙げる。翌09年に自身が発病している1型糖尿病の根治に向けた寄付・啓発活動を開始。21年現役引退。22年から阪神のコミュニティアンバサダーとして活動

週刊ゴルフダイジェスト2025年2月10日号より