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【小祝さくら ゴルフときどきタン塩】Vol.22「生きていていちばん楽しいことは食事です」

国内女子ツアーを牽引する女子プロのひとり、小祝さくら。ほんわかした雰囲気を持ちつつも「連続出場」歴代4位の記録を持ち、数多くの優勝を重ねる実力者。そんな小祝の素顔や、ほっこりとした日常を追っていく――。

PHOTO/有原裕晶 ILLUST/オギリマサホ

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コーチの吉田直樹によると、「合宿などで、朝、練習が始まったところで『お昼、何食べます?』と言い、お昼を食べ終わったら『夜、何食べます?』と聞くんです。それに、普通女の子だったら、控えめに食べそうだけど、食べものを前にすると、かぶりつく(笑)。『ナマコ酢、3人前ください』と言って、店のナマコ酢、全部食べちゃったこともある」

そう、小祝さくらは、食べることが大好きだ。

キャディの小畑貴宏が、さくらにナマコが食べられる評判のお店を紹介した。後で小畑たちキャディ仲間が同じお店に行ってナマコ酢を注文すると、「前のお客さんがたくさん食べきって今日はもうないんです」と言われたらしい。“前のお客さん”というのが小祝さくらだった。

エピソードには事欠かかない。

「せっかちなので食べるのが異常に速くて、僕の倍のスピードで食べるんです。アツアツのドリアも必死の形相で食べる(笑)」(吉田)


本シリーズにたびたび登場する「牛タン」はもちろん、ホルモン、鶏肉(焼きとり)などお肉が大好き。イタリアンも好きだ。特にチーズ系には目がない。

これらの証言に対し、小祝さくらは、「はははははは」と笑い飛ばしながら、「やっぱり、生きていて、食事がいちばん楽しいんですよ。私はプロゴルファーですけど、ゴルフをする以外にすることのなかで、食べることがいちばん好きなんですね。人生のなかで、食事は“メイン”という感じです(笑)」

美味しいお店を探すのも好きだ。

「自分が好きなものが食べられるお店を見つけられたら嬉しいですけど、高いお店はやっぱりだいたい美味しかったりする。でも高くなくても美味しいお店も見つけたいんです。意外とリーズナブルなのに、味もいい、というお店が好きです」

転戦しながら、いろいろな都道府県の美味しいものを食べることも大好き。

「普通の社会人の方が家で料理する生活と違って、ご当地の美味しいものなんかを食べられるので、そこはゴルフをやっているからこそ味わえる良さですね」

毎週各地で試合がある女子プロたち。試合を転戦していくことは、我々が考える以上に過酷だ。しかし、小祝は自分なりの楽しみを見つけて、ストレスを減らし、ゴルフに集中できるようにしているのだ。こういうところも、小祝さくらの強さであり、試合を休まず「皆勤賞」を続けられる秘密だろう。

再び、吉田コーチ。

「でもね、食べるときに『急いだら、熱いやろ?』と言うと、『熱くないです』と言う。でも、食べ終わった後に、『猫舌です』と言うんです(笑)」

あまのじゃく・さくらは、食事中にも出現する。

よく食べこぼしをしてしまうという。服にシミが付かないようタオルをかけて食事する。こんなところが小祝さくららしい

マネジャーの家でBBQをしたときの小祝さくら。煙が目に染みないように競泳用のゴーグルを着用。食べることへの愛を感じさせる

こいわい・さくら。1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝を飾り、6年連続で優勝を果たしており「黄金世代」を引っ張る存在だ。「私、おっとりしているように見られるんですけど、そうでもないんですよ」

週刊ゴルフダイジェスト2023年8月22日・29日合併号より