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【ゴルフジム】「アプローチで転がそうとすると逆に上がっちゃったり、トップしたりするんです」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「転がすアプローチがうまく寄らない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東京ゴルフスタジオ

教える人/吉本舞

よしもとまい。佐賀県出身。USLPGA「ティーチング&クラブプロフェッショナル」資格保持。レッスンでは楽しみながらの上達を目指す。動画配信チャンネル「mai mai GOLF」などを通じレッスン動画を多数公開。「東京ゴルフスタジオ」インストラクター

<今週のお悩み>
「転がすアプローチがうまく寄りません」

上野光太郎さん(74歳/身長169cm/ゴルフ歴50年/ベストスコア79/平均スコア90)
インパクト直前で上体の軸が右に傾いていて(3コマ目)、ボールを上げる打ち方になっている。また、フォローで左手首が甲側に折れていることから(4コマ目)、インパクトでロフトを増やしながら打っていることがわかる

上野 転がそうとすると、上がっちゃったり、トップしたりするんです。

吉本 まずアドレスを転がし用に少し調整しましょう。今、両足とも、つま先を左に向けたオープンスタンスになっていますが、転がすのであればオープンにしなくても大丈夫です。でも、もしオープンのほうが構えやすいのであれば、一旦両つま先を正面に向けたスクエアスタンスを作って、そこから左足だけを半歩引いてみてください。

上野 確かにこのほうが、ターゲットに対して素直にヘッドを出していける感じがします。

吉本 ボールは右足の前くらいに置いて、左足に多く体重をかけて構えてください。それで、自然に転がす準備ができたので、手元を斜め下に動かすイメージで、シャフトの傾きを変えないようにして打ってみてください。

インパクトロフトが打ちたい球と合っていません

転がしのアプローチでは、フォローまでヘッドが手元を追い越さない打ち方(ハンドファースト)が合っている。ヘッドが手元を追い越すタイミングが早くなるほど、インパクトロフトが増え出球が高くなる

上野 ハンドファーストの形のまま当てる感じですね……あ、出球の高さが今までと全然、違います。

吉本 手元よりヘッドが先に出てしまうと、インパクトロフトが増えてしまって球が高く出ます。転がしのアプローチは、ディロフトしながら(ロフトを立てながら)当てるいい練習でもあるので、これができるようになると、アイアンショット全般にいい効果があるんですよ。

上野 なるほど。

吉本 1ヤードだけキャリーさせる練習なんかは、手元よりヘッドが先に出るクセを直すのに有効です。

これで解決!
「転がせるアドレスを作って
 ロフトを立てながら打とう」

ダウンスウィングでクラブを「引っ張り続ける」ことで、シャフトの傾きを保って(ハンドファーストのまま)インパクトしやすくなる。切り返したら、手元を斜め下に動かすイメージを持つといい

Point 1
左重心にしてボールを右に置く

転がしのアプローチでは、アドレスでシャフトを目標方向に傾け、ロフトを立てて構える。体重は左足に多くかける。シャフトの傾きを変えずに(あるいはさらに傾けながら)当てられると低く打ち出せる

Point 2
フォローでもヘッドを持ち上げない

インパクトしたら、手元を体の近くに保ったまま回転するとヘッドを低く振り抜きやすくなる(写真左)。手元を体から離すと、ヘッドが高く振られやすい(写真右)

Drill 1
小さい振り幅で連続素振り

転がしのためのハンドファーストインパクトを意識すると、ダウンスウィングが速くなったり、インパクトが強くなったりしがち。アプローチの振り幅で連続素振りをすると、リズム、テンポを整えられる

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月9日号より

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