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【練習場の“浦”メニュー】Vol.11 誰でも必ず上手くなる!?「超スロースウィング」ドリルの正しいやり方

身長171cmで420Yという驚異の飛距離を誇る浦大輔が、上達に役立つホンモノの練習を伝授する連載「練習場の“浦”メニュー」。「超スロースウィング」は、誰もが絶対に上手くなる最高の練習だと浦さんは言う。しかし、ただゆっくり振ればいいというわけではない難しいドリルでもあるという。そのやり方を教わった。

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Takanori Miki THANKS/√dゴルフアカデミー

浦大輔

うらだいすけ。身長171cmで420Y飛ばす飛ばし屋にして超理論派。東京・池上で√d golf academyを主宰。「浦大輔オンラインアカデミーサイト」では、スペシャルドリルやマル秘レッスンを有料会員限定で配信中

>>前回のレッスンはこちら


今月の浦メニュー
理想の形に近づける

「超スローモーション」スウィング


こんな人にオススメ!
●スウィングが汚い人
●軌道が悪い人

軌道が悪かったりフェース管理ができず球が曲がる人、スウィングが汚いと言われる人は、細部を意識できず、何も管理できないフルスウィングの練習ばかりしているケースが多い。超スロースウィングならそういった細部に意識が届き、動きを改善できる

加速・減速まで管理して
全部をスピードダウン

今回紹介するのは、どんな人でも絶対に上手くなるとっておきの練習方法です。

そんな都合のいいドリルなんてあるわけがないと思うかもしれませんが、あるんです。それは「超スロースウィング」です。

やることは至ってシンプル。フルスウィングの1/2のスピードで振って球を打つだけ。これだけでド素人からプロまでどんな人でも絶対に上手くなります。

やることはシンプルでも、やってみると超難しいのがこのドリル。始動からフィニッシュまで全部の動きをフルスウィングの半分の速度に落とすことが大事なんですが、これができないんです。

ゴルフスウィングって止まっているアドレスから静かに始動して少しずつスピードアップし、切り返し以降、加速しながらダウンスウィングに入る。インパクトを迎え、インパクト後は減速していってフィニッシュで止まるわけなんですが、この練習はそういった加速・減速もちゃんと再現して全部半分のスピードにしなきゃダメ。ただなんとなく「ゆっくり」振ればいいというドリルではないんです。


実際にやってみると、だいたいの人がまず始動が速すぎる。そして切り返し以後は加速せずにゆる~っと下ろして、フォローの減速がないままあっさりフィニッシュに達してしまうんです。これはNG。ダウンスウィングだけを遅くしてなんとなく帳尻を合わせるんじゃなく、全部の速度を管理して全部のパートがフルスウィングの1/2のスピードになるように振るというのがポイントです。

実はこれって、習字の「お手本」をなぞるのと同じ。私の祖父は書道家で私も小さいころから習字をやっていたんですが、たとえば「払い」が上手くできなかったら、まずお手本をなぞりながらゆっくり払う練習をするんです。そうすると筆の先まで意識が行き届いて、だんだんいい形の「払い」が書けるようになってくる。これを続けることで、普通のスピードでもきれいな「払い」ができるようになります。

ゴルフスウィングも同じで、普段すごいカット軌道のスライサーの人でも、ゆっくりならインサイドからクラブを下ろせるはずです。1/2の速度でできないなら、最初は1/4でも1/8でもOK。それでできたらスピードアップすればいいんです。どんなにゆっくり振ってもインから下ろせないという人は……残念ながらゴルフに向いていないので上達は諦めてください。

これをやってからフルスウィングしたら「スウィングってこんなに簡単だったの!?」って驚くと思います。軌道もよくなるし、フェース管理もできるようになります。

ちゃんと全部を1/2のスピードにするのはすごく難しいですが、スマホで動画を撮ってそれを倍速再生し
てみれば、どこが速くてどこが遅いか一発でわかります。友達とお互いに撮り合い見せ合いしながらやるとすごく楽しいので、ぜひやってみてください。

スウィング全体を普段の1/2の速度に落として振る
スウィングの速度をフルショットの1/2に落としてスウィング。ミドル~ショートアイアンで「そこそこの球」が打てればOK。加速も減速も行いながら、全パートの速度が1/2になるように振ろう

Point 1
動画を撮って倍速再生してチェック

超スロースウィングをスマホなどで動画撮影してチェック。倍速再生して普通のフルショットに見えるように、速すぎる部分、遅すぎる部分がなくなるように調整していこう

Point 2
ただ「ゆっくり」振るわけじゃない!

始動が速すぎる、ダウンスウィングが加速できず遅すぎる、フォローで減速できないケースが多い。ただゆっくり振ればいいわけでなく、加減速もきちんと行うことが大事

<コースでの効能>
理想の形に近づき簡単に感じる

「超スロースウィング」の後は、普通のフルショットが簡単に感じられる。日常的に行うことでスウィングが改善され上達できるが、コースでもショットの前に超スロー素振りをすれば「本番」がラクになる

月刊ゴルフダイジェスト2025年12月号より