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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.237「自分の“入れ込み”度合いも経験でカバー」

KEYWORD 奥田靖己

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Yasunari Okuda

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  • 高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。 PHOTO/Tadashi Anezaki >>前回のお話はこちら 来週の全英女子オープンで、今シーズンの海外の女子のメジャー競技は終了になります。それにしても、2019年の渋野さんの全英女子オープンでの優勝以来……

男子の全英オープンはシェフラーの優勝でした。松山英樹くんは初日に「74」で出遅れましたけど、日増しに調子を上げて最終日は「66」を出し、16位タイで今季のメジャー最終戦を終えました。最終的にきっちり順位を上げてくるのはさすがです。

よく、いくつかあるメジャーにピークをもっていくようなスケジューリングをしてシーズンに臨むと言いますが、実際、トップクラスの選手たちはそのようにしていますよね。

たとえば、松山くんなんかも、もうPGAツアーではベテランの選手ですから、体のメンテナンスと気持ちのもっていき方ということを考えて、5試合連続で出るとやはりしんどいから少し抜いて、メジャーの前の週くらいからアップしていくような、そういうスケジューリングをしておると思うし、そこは大事やと思います。


そらもうそれに懸けているわけですから、みんなそうなりますよ。誰もが町のコンペで勝つよりも全英で勝ちたいですから。

メジャーにピークをもっていくということに限らず、練習ラウンドの日も含めて体調と相談しながらスケジュールを立てることはめちゃくちゃ大事やと思いますね。

それにはよいトレーナーなどとタッグを組んで、相談をしながら体と気持ちのコンディションを整えて試合に臨むということですわ。

ただね、経験の浅い選手なんかは気持ちばかり入れ込んでしまって、コンディショニングもペース配分もむちゃくちゃになってしまうケースが多いです。

でも、そうなったらそれでいいんですよ。なってしまっているんやから、それを抑えるほうがおかしい。自然でいいんです。それで失敗したら、次からはそうならなくなっていきますよ。

最初にウワァーッて入れ込んで失敗したら、次は、やっぱりこれくらいにしといたほうがいいなというのがわかってくるもんです。最初から完璧にできる人なんていませんから。

僕もこの年齢になってるからこういうこと言えるわけで、若い頃はそんなもんわかりませんから、それなりに入れ込んでいました。そんなもんです。

「とにかく“やってみる”ことをしないと、わからんことって多いもんです」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2025年8月12日号より