パワーがなくても飛距離は伸ばせる!<後編>右手の人さし指を伸ばして振ってみよう
週刊ゴルフダイジェスト
年を重ねるにつれ、体が硬くなって筋力も落ち「なんか最近飛距離が落ちてきたかも…」と思う人も多いだろう。しかしシニアツアーの選手を見ると、レギュラー時代と同等、いやそれ以上に飛ばしているプロも。体のパワーに頼らない飛ばしのコツを、引き続き長谷川高弘プロに教えてもらおう。
TEXT/SHOTANOW PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/船橋CC

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- 年を重ねるにつれ、体が硬くなって筋力も落ち「なんか最近飛距離が落ちてきたかも…」と思う人も多いだろう。しかしシニアツアーの選手を見ると、レギュラー時代と同等、いやそれ以上に飛ばしているプロも。体のパワーに頼らない飛ばしのコツを、長谷川高弘プロに教えてもらった。 TEXT/SHOTANOW PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/船橋CC 片山晋呉プロのスウィ……
脱力のポイントは
「右手人さし指」
遠心力を使ってヘッドを走らせる際、重要なのはそのスピードを邪魔しないことだ。
「ヘッドを走らせるスウィングにモデルチェンジしたら、それを減速させないよう注意しなければなりません」
減速させてしまっているアマチュアの特徴を聞いた。
「ずばり、手に力が入ってしまっている人です。強めに握っていいのは、体の動きで飛ばせる若い人だけ。50歳を過ぎたら、よりグリップは弱く握らなくてはいけません。
とはいっても脱力することは難しいので、右手の人さし指を伸ばしてみましょう。自然と『握れない形』を作ることができます。また、トップでヘッドの重みも感じやすくなり、よりヘッドに振られる感覚をつかみやすくなるでしょう」
Point 1
人さし指でヘッドの重みを感じる

右人さし指をグリップにはわすように伸ばして振る。脱力できるようになるほか、トップでヘッドの重みを確認できるため、その重みを生かしてヘッドを走らせるイメージがしやすくなる
Point 2
ダウンスウィングで右手を脱力
人さし指打ちに慣れてきたら通常のグリップに戻す。このとき人さし指でしっかり握るのではなく、伸ばしていた時と同じように添える程度の強さで握るのがポイント

Point 3
始動でヘッドを引きずる

スウィングの中でも、動きだしが最も手に力が入りやすい。そのためすぐにヘッドを上げるのではなく、ヘッドが右足の前を通過するまでは芝の上を滑らせるように動かす
Drill
足を閉じてハーフショット
人さし指を伸ばす際、最初は素振りから始めるのがオススメ。それに慣れたら、足を閉じティーアップしたボールを打ってみよう。フックボールで100ヤード打てればOK。トップとフィニッシュでふらつかない力感で振るのがポイント

真横からフェースをぶつけるイメージ
ヘッドを走らせることに加えて、もう1つ変えたほうが良いのがヘッドの入射角だ。
「大型ヘッドの重さを利用して横からバーンッと払うように振っていきましょう。ドライバーもハンドファーストにボールをつぶして打つというのは一つの理想形ではありますが、50歳以上のプレーヤーには向いていません。また、レッスンをしていると弾道の高さを出すために下からカチ上げるように打つアマチュアの人も多くいます。若い頃、小さくて反発力の低いヘッドでスウィングを覚えた名残もあるかもしれませんが、現代のヘッドでは不要の打ち方です。払うように打つというと、フェースを開閉せず軌道も直線的になる人がいますが、あくまでも入射角を緩やかにするだけ。ヘッドの動きをイメージしにくい場合はグリップエンドの先が左ももに向くように振ると、フェースローテーションしながらもヘッドを緩やかに下ろすことができます」
Point 1
ボールを右からビンタする

50歳になるとトップの位置が低くなるため、上から振り下ろしボールをつぶすような打ち方は向かない。ボールの右(横)側から引っぱたくように打つとヘッドが走り、さらにインパクトゾーンが長くなるのでミスの確率も低くなる
Point 2
グリップエンドが左ももを指す
ヘッドを緩やかに下ろすためにグリップエンドの向きを意識する。インパクトにかけて左太ももを指すように下ろすと入射角が緩やかになる。グリップエンドが上を向くとあおり打ちでフェースが開き、地面を指すと打ち込む形になってしまう

シャフトは軽・硬がオススメ
スウィングと合わせて、シャフトを替えることも検討してほしいという長谷川プロ。
「最近は40g台のシャフトも出てきており、実際にシニアプロが試したりもしています。なんとなく『60g台のS』を選んでいる人もいるかもしれませんが、50歳を過ぎた人にはオーバースペック。いずれ替えるのであれば早めにチェンジしたほうが、すぐに結果が出てラウンドもより楽しくなるでしょう。軽くするのと同時に軟らかくする人もいますが、変化が大きすぎて対応できない場合もあるので、まずはフレックスを変えずに試してみることをオススメします」
軽・硬シャフトのオススメ3選

40g台前半でもフレックスSのモデルはある。50g程度まで範囲を広げるとさらに選択肢は増えるので、フィッティングの際にはこのあたりもチェックしてみよう
週刊ゴルフダイジェスト2025年7月15日号より


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