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砲台グリーンのアプローチ<後編・ボールが斜面の途中>傾斜に逆らわず、ピンの根元を狙って打とう

グリーンが砲台になっているコースは良いスコアが出にくいと言われる。理由はグリーンに乗せにくくアプローチも難しいからだ。そこで今回、砲台グリーンを外した時のアプローチテクニックを、服部雅也プロに指南してもらった。後編では、斜面の途中に球が止まった場合の打ち方について。

PHOTO/ARAKISHIN THANKS/庄内川ゴルフ倶楽部

解説/服部雅也 はっとり・まさや。愛知県出身。2000年生まれ。中部学院大学卒。ツアープロ転向は2022年。祖父がショートコースを経営していたこともあり、小技のバリエーションが豊富

>>前編はこちら

  • グリーンが砲台になっているコースは良いスコアが出にくいと言われる。理由はグリーンに乗せにくくアプローチも難しいからだ。そこで今回、砲台グリーンを外した時のアプローチテクニックを、服部雅也プロに指南してもらった。寄りにくい理由やミスしやすい原因を頭に入れておくだけで、砲台の攻略方法が見えてくるぞ! PHOTO/ARAKISHIN THANKS/庄内川ゴルフ倶楽部 解説/服部雅……

斜面に球があるときは
傾斜に逆らわない

――砲台の斜面にボールが止まると左足上がりのアプローチになりますよね。

服部 だからボールの高さは出しやすくなります。ただ、上がり過ぎてショートする傾向があるので怖がらずキャリーを出すことを重視してください。少しロフトの立ったPWを使うのも手です。

――キャリーを出すために打ち方で気を付けることは?

服部 自然に右足体重になるので、思い切って右足1本で立てるくらいで構えます。次に肩、腰を傾斜となるべく平行にセットし斜面なりに振りやすいアドレスを作ります。

――斜面に逆らうようには構えないんですね。

服部 そうです。ヘッドが斜面に刺さりやすくなりミスにつながります。打ち込まずに斜面に沿ってヘッドを振り抜いてください。打ち込むと距離感も出にくくなります。


斜面から打つ場合のポイント1
ピンの根元を狙う

高さが出やすいライなので思い切ってキャリーを出すことを考える。クラブをPWなどに替えるのも得策。上がりやすい特性を利用する

斜面から打つ場合のポイント2
肩のラインを傾斜にそろえる

普通に構えれば右足体重になるので無理に逆らわずに右足体重で構え、スウィング中も体重配分は変えない。肩と腰のラインを傾斜と平行にセット。右足1本でスウィングできるくらい右足体重で構えてもいい

ハンドファーストに構えるとヘッドが地面に刺さる

斜面に逆らうように立って、ハンドファーストにして打ち込むと地面にヘッドが刺さりやすくなる。上手くヒットできたとしても距離感が合わせづらい

斜面から打つ場合のポイント3
肩の回転で斜面なりに振っていく

右足体重でアドレスしたら、その体重配分をキープしたまま振る。手首を固定して肩の回転で斜面に沿ってヘッドを動かす。ボールは上げようとしなくても勝手に上がる

上げないドリルで
悪い動きを予防

服部 砲台グリーンは普通のライよりボールを高く上げたい意識が強くなるので、いまから言うあえて上げないドリルをやってほしいです。

――上げないドリルですか?

服部 そうです。右足を引いたクローズスタンスの左足体重で打つ練習です。すくい打ちや右肩が下がる動きがなくなりトップやザックリを防ぐことができます。ラウンド中に調子が悪くなってきたらクローズスタンスで打つのも効果的ですよ!

Drill
クローズスタンス&左足体重で打つ

クローズスタンスで構えると上から下にヘッドを動かしやすくなるので、ボールを上げようとする動きが入りにくい。インパクト以降、ヘッドが低く長く動くのでフェースにボールが乗りやすくなり距離感をつかむ練習にもなる

週刊ゴルフダイジェスト2024年11月19日号より