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【ギア選びのウソホント】Vol.194「アイアンは適正なスピン量の確保が大切です」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

「最近アイアンが飛ばなくなって」という悩みから、ストロングロフトのモデルに買い替えようとする方も多いはず。実際、今のアイアンは7番でロフト28~ 29度くらいのモデルが人気だと聞きます。ただ、ロフト28度といえば、従来のアイアンで考えると、5番アイアン相当。5番だと、4000~5000回転くらいのスピン量が本来の適正値。ところが、HSにもよりますが、一般的なゴルファーの場合、5番より短い7番の長さで、ロフト28度前後だと、スピン量は3000回転くらいの低スピンになると思われます。

できるだけボールを遠くに行かせたいドライバーなどと違って、ボールを上げてキャリーを出し、適正な角度でグリーン上にボールを落下させ、止めるのがアイアンの本来の役割。このようなボールコントロールには、『適正なスピン量』を確保することが不可欠です。デシャンボーの“超ストロング”は特別だとしても、ツアープレーヤーが2度くらい“やや立った”アイアンを使うのは、スピン量が増えすぎるのを防ぐため。HSやボール初速から考えても「スピン量が多すぎる」というアマチュアの方は少ないはず。安易にロフトが立ったモデルを選ぶと、ボールコントロールがしづらくなり、「狙ったところに運ぶ、止める」が難しくなってしまう、と思います。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2024年8月6日号より