【薄芝アプローチ攻略】<前編>「ザックリしないヒミツは“構え方”にあるんです!」by高木萌衣
春になりゴルフの本格シーズンが到来したが、グリーン手前の花道は、まだまだ芝が薄く、ザックリの危険地帯。そんな要注意の春芝からSWでさらっと寄せるアプローチを高木萌衣プロが教えちゃいます!
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/フェニックスゴルフアカデミー
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- 春のグリーン手前の花道は、まだまだ芝が薄く、ザックリの危険地帯。そんな要注意の春芝からSWでさらっと寄せるアプローチを高木萌衣プロが伝授! 後編では、具体的な打ち方のポイントと、薄芝が得意になる練習法を教えてもらった。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/フェニックスゴルフアカデミー 高木萌衣 たかぎ・めい。1996年生まれ。大阪府出身。2015年からツアー参……
上からコツン! は
エッジが突っかかる
――春の花道は、冬の間に傷めつけられた枯芝で、デコボコや削られた跡も残っていて、夏の絨毯のような花道と比べたら格段に難しいんですよね。
高木 確かに春の花道は、芝がまだ伸びていないので、シビアにはなりますが、アプローチの基本を守っていれば、ちゃんと打てるんです。
――そうなんですか? この時期は、花道より枯れたラフのほうがむしろ打ちやすいと思っていました。芝が薄くて、ボールが浮いていないときは、ダフらないようにボールをなるべく右に置いて、上からコツンと打ちたくなりますね。
高木 上から打つということは、リーディングエッジから入れるわけですね。でも、それだと、ほんの少し手前を噛んだだけでアウトですよね?
――そうです。ダフっちゃいけないと思うほど、動きが硬くなって、ますますダフる。それで、ボールをさらに右に置いて上から打つ、という悪循環です。
高木 打ち方のコツはたったひとつ。ソールをちゃんと滑らせることなんです。このコツさえつかめば、春の花道はそれほど怖くないんですよ。
ソールがザザッと滑っていく感覚
「実際の動きは違うと思いますが、私のイメージでは、ソールが滑りながら動いていく感じです。ハンドファーストをキープしたままソールを滑らせていくような動きで、それがインパクトゾーンというわけです」(高木)
インパクトゾーンが長いからソールが滑る
高木プロにヘッド軌道を再現してもらうと、ハンドファーストにインパクトして、そのハンドファーストをキープしたまま、低く長くフォローを出しているのがわかる。インパクトゾーンのヘッドの動きは、レベルからややアッパーだという
バウンスを使えるように構える
――ソールを滑らせることが薄芝対策だとわかりましたが、どうすればいいんでしょうか?
高木 ひと言でいえば、バウンスを使えるように構えるんです。
――バウンスを使える構え?
高木 そうです。フェースを開くと、バウンスが出てエッジが刺さらないから、ソールが滑ってくれるんですよ。
――でも、それだとフェースが右を向きませんか?
高木 サンドウェッジはフェースを開いてもロフトが大きくなるだけで、フェース面はほぼ正面を向いたままなんですよ。
――それと、バウンスが利いてエッジが浮いてくると、ヘッドがボールの下に入りにくくなるように感じるんですけど……。
高木 それも誤解ですね。ボールは丸いですから、エッジが数ミリ浮いても、ヘッドはちゃんとボールの下に入りますよ。
Point 1
やや左足体重で構える
「もっとも大切なのは、左足体重で構えることです。スウィング中、頭の位置をキープできれば、頭がボールより左にあるため、自然にハンドファーストにインパクトできて、ダフリの危険性を限りなくゼロに近づけることができます」(高木)
Point 2
普段よりボール半個分右にセット
「ハンドファーストに当たりやすいように、いいライからピッチ&ランで寄せるときよりも、ボール半分くらい右に置きます。これで、ダフりにくくなり、自然にハンドファーストにインパクトできます」
Point 3
フェースを開いてバウンスを利かせる
「ソールを滑りやすくするため、フェースを開いて構えます。SWはフェースを開いてもフェースが右を向くわけではなく、バウンスが出て、ダフりにくくなります」
>>構え方は分かったけど、どう打てばいいの?
- 春のグリーン手前の花道は、まだまだ芝が薄く、ザックリの危険地帯。そんな要注意の春芝からSWでさらっと寄せるアプローチを高木萌衣プロが伝授! 後編では、具体的な打ち方のポイントと、薄芝が得意になる練習法を教えてもらった。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/フェニックスゴルフアカデミー 高木萌衣 たかぎ・めい。1996年生まれ。大阪府出身。2015年からツアー参……
週刊ゴルフダイジェスト2024年4月9日号より