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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.94「雨ゴルフはむしろチャンス!? 大事なのは気にしすぎないこと」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

今年(2018年)は近畿や四国を中心に記録的な大雨が続いた。地球温暖化が進むにつれ、今後も雨が増えるのかな。心配である。

しかし、ことゴルフに関して言えば、雨は嫌いではない。ボクは帽子のツバから雫が垂れようが、手袋がびしょ濡れになろうが、まったく気にならないタイプ。晴れの日と同じテンションで回れるので、スコアも変わらない。コンペや試合では自滅する人が多発するので、雨だとむしろニンマリしてしまうくらいだ。

雨が苦手な人は口を揃えてこう言う。「雨だとスコアが出ない」と。なんでかというと、「ボールが飛ばない」「グリップが滑る」「やることが多すぎて集中できない」「濡れると不快」といった理由が挙げられる。

まぁ、雨で「ボールが飛ばない」のは仕方がない。それが嫌で肩を一生懸命回そうとする人が多いが、それはおすすめしない。球が曲がり、余計に飛ばなくなるだけだ。それなら、単純に番手を上げればいいのだ。雨だとグリーンが止まるので、多少大きくてもOK。意外と助かることが多いので、断然そっちのほうがおすすめである。そこは、雨のメリットだよね。

「グリップが滑る」という人は、ちょっと腕に力が入りすぎているのかも。体幹で振るようにすれば、たとえ手袋がびしょびしょでも、グリップがズレることはない。いちいち拭かなくてもいいのでラクチンである。

雨でボールが濡れることに関しても、気にしすぎ。パターを打つ前に水滴をひとつ残らず拭い去ったらいい転がりをするのかもしれないけど、置いた瞬間濡れるよね。もちろん拭かないよりはマシかもしれないけど、1センチ転がったらまたびしょびしょじゃない? だから、そんなに神経質にならなくてもいいんじゃないかな。ボクなんて雨の日だけでなく、普段からボールはほとんど拭かない。バンカーの砂がついていても、泥がついていてもピピッと指で払う程度である。水滴がついていても入るときは入る。入らないときは入らない。いつもそんな心構えで臨んでいる。だから傘も差さない、差してもどうせ濡れるしね。

わかった! みなさんも、1度試しに、ボク流でラウンドしてみたらいいんじゃないかな。

傘は差さない。カッパも着ない。グリップは拭かない。手袋は濡れたまま。ボールが濡れていても気にしない。それでスコアがどれほど違うか!? おそらく大差ないはずだよ。

積極的に濡れろと言っているわけではない。なるべく普段と変わらないプレーを心掛けてみては、ってこと。日本にいる限り、雨を避けるのは難しい。だったら上手につき合って楽しくラウンドしたほうがいいからね。これから寒くなるので、風邪ひかない程度にお試しあれ。

必要以上に雨を意識しすぎるのはスコアが崩れる原因のひとつ。悪い点ではなく雨の日のメリットに目を向けてラウンドしてみよう


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年12月11日号より