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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.92「“ノーターフ”なら体にやさしく距離感も合う!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

みなさ~ん。アイアンでかっこよくターフを飛ばしていますか~? ダウンブローでハンドファーストにインパクトすると、いい感じのターフが飛ぶよね。いかにも上級者って感じなので、おそらく憧れている人も多いはず。

だけど、アベレージゴルファーは、球を上げたい気持ちが強いので、どうしてもあおり打ちになりがち。だから、ボールの先ではなくボールの手前を削ってしまうのだ。

そういう意味では、ターフがとれるのは上級者と言っていいかもしれない。ただし、上級者だからターフをとる、というのはちょっと違う。その証拠にボクのショットはまったくターフがとれない。芝の塊どころか、芝1本も飛ばないのだ。

もちろん、ダフっているわけでもないのでボールの手前の芝も飛ばない。芝をシュッとかする音すらしないのだ。要するに、まったくヘッドが地面に触れる感覚がないってこと。体に伝わるのは、球に当たった感触のみ。アッパーでもダウンでもなく、とことんレベルブローなスウィングをすると、そんな感じになるのだ。

メリットは余計な小細工をしなくていいこと。クラブをアッパーブローのように下から上、ダウンブローのように上から下へと振らなくていいので、ボク的には一番シンプルで簡単な打ち方だ。もちろんアッパーブローもダウンブローもそれ自体が悪いわけではない。だが、いずれもやり過ぎると、大きなミスになってしまうのが玉にキズだ。

その点、レベルならやり過ぎるってことがないし、バックスピンも抑えられるので、距離を合わせやすいのがメリットだ。さらに、地面の衝撃を受けないので、怪我をしないのもいい。ボクがこれだけゴルフをやっていても怪我をしないのは、この体にやさしい打ち方のおかげでもある。ボールの先でも手前でも、ヘッドがドーンと地面にコンタクトするとかなり衝撃があるからね。ゴルフでひじや腰が痛いという人には、断然ノーターフがおすすめだ。

とはいうものの、何事も“ちょうどいい”というのは難しいものである。ボクのように、腕を使わず、体の回転だけで振れば、誰でもそうなるわけではない。

ただ、いくらダウンブローに打つ人でも、素振りからどでかいターフを取る人はいないよね。それと同じ感覚で振ればいいんじゃない。手首を返してロフトを立てたり、上から強打しないと飛ばないと思うかもしれないけど、ミート率さえよければ、飛ぶから安心して。

手首の動きは極力抑え、頭の残しすぎにも注意して、ヘッドが芝に触れないようにスウィング! ノーターフでもピンそばに落ちれば十分、上級者に見えるはず。最新クラブにもマッチした打ち方なので試してみて。

ゆるやかな入射角でボールをとらえると、余計なスピンが抑えられ、距離が合いやすくなる。ターフをとろうとすると、打ち込んだり力んだりしやすくなる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年11月27日号より