【待ってろ、ウエハラ! シーズン3】Vol.12 始まりは今日も雨。荒天を味方にするのは……
いよいよ火ぶたが切られた大畑大介VS上原浩治のマッチプレー。2021年、2022年と連敗を喫している大畑の三度目の正直なるか。しかし、二度あることは三度あるとも言うわけで……。六甲夏の陣。今週も、どうする大畑。
ILLUST/Koki Hashimoto TEXT/SHOTANOW PHOTO/ARAKISHIN THANKS/六甲国際GC
いよいよティーオフ。まだ1打も打っていないのにプレッシャーのかけ合いが始まった。
上原 練習場で見てた大介の球、明らかに変わったよな。さすが青木先生。
青木 練習量がこれまでと違います。
大畑 お互いに「どっちかのミスが起きて勝った」みたいなのは嫌やねん。スーパープレーで勝利をつかみたい。
上原 そりゃ、世界の青木先生がガチで指導してきたんだから、しょぼい対決にはならんでしょ。
青木 あれ、何か僕にプレッシャーかかってませんか……?
――出だしのパー4。大畑はお手本のようなティーショット。絶好の位置から2打目を打つも、惜しくもショートしグリーンオンならず。
上原 ちょっと風がアゲてたな。
大畑 そう? 全然気づかんかった。
上原 雨の降り方でわかるやん。
大畑 スゴイな。そういうレベルでゴルフをしてるんか。ちょっと尊敬。
上原 もうちょっとショートならバンカー入ったのに惜しかったな(笑)。
大畑 やっぱり、尊敬は取り消し!
ショット好調の大畑その要因は……?
――勝負はグリーン上にもつれ込んだが、上原が40cmのボギーパットを外し、大畑がまずは1UPとした。
上原 ミスで勝ちたくないとか言ってたのに、いい笑顔してるわ~。
大畑 何のことかな。オレは今日、パーを取らないと勝てないと思ってるから。まぁでも、あざーす。
上原 言葉と表情が合ってないぞ! 気を取り直して、次のパー3へ行こう!
大畑 ショートは避けたいな。
上原 外すと、どこからでも厳しそう。まずはグリーンに乗せるぞ。
――大畑はナイスオンでピンまで15m。しかし上原はここも左に引っ掛けてしまい、グリーンをとらえ切れない。
上原 やっぱり難しいアプローチが残った。青木先生、どうしたらいい?
青木 ここは転がしでいいと……。
大畑 教えたらあかーん!
上原 そんなセコいこと言わない!
大畑 そうやってオレの調子を狂わせようとして。その手には乗らんぞ。
――上原は低い球を選択するも寄せ切れず、2番は両者ボギーで引き分け。そして3番は494ヤードのパー5。
大畑 今日、ショットの調子がいいわ。先週エアコンの掃除しようとして肩が外れたんだけど、それでいい感じに脱力できてるんだと思う。
上原 フィルター外そうとして肩外すやつがどこにいるんや。
大畑 そんな上手いこと言わんでいいわ。とにかく今日はショットで勝つ。
――大畑のティーショットは270ヤードのビッグドライブ。その後は池ポチャになりそうな球がフチに当たって助かるなど“小さな奇跡”でパーとし、2UPに。流れは大畑だったが、ここで雨が強くなり、降雨サスペンデッド。次回、上原の猛追が始まる!?
1H PAR4 | 2H PAR3 | 3H PAR5 | |
---|---|---|---|
大畑 | 5 | 4 | 5 |
上原 | 6 | 4 | G |
令和の武蔵になる
オオハタダイスケ
大畑大介。1975年11月11日生まれ。ラグビー元日本代表、伝説のウイング。大阪の東海大仰星高で上原浩治と同クラス。ベストスコア82。「本気を出せば上原に勝てる」と豪語する強メンタル&フィジカル
迎え撃つは
ウエハラコウジ
上原浩治。1975年4月3日生まれ。読売巨人軍の元エースで、メジャーリーグでも活躍したレジェンド。マウンド上の緊張感を今はコースで味わうのが楽しいという根っからのアスリート気質を持つエンジョイかつ本気ゴルファー。大畑の挑戦に2度とも“勝利”したが……
週刊ゴルフダイジェスト2023年8月8日号より
CS放送のGAORAでは「大畑大介×青木翔 レッツトライゴルフ! ~待ってろウエハラ~」がオンエア中