【キミこそ王子だ】Vol.203 シャフトのしならせ方が抜群! ドラコン選手直伝のワザで飛ばす中2女子
雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は愛知県出身、一宮市立南部中学校2年の清本美波さんだ。小柄ながらも、シャフトを上手にしならせて飛ばす清本さん。その動きは、まるでドラコン選手?? 武市がポイントを解説。
今回の王女候補
清本 美波さん
きよもと・みなみ ●主な戦歴/2019全国中学校ゴルフ選手権春季大会優勝 ●ベストスコア67(名古屋港GC富浜C) ●トレーニング/部活でランニング ●練習/毎日2時間150球。家でパタ練30分
3月下旬。1年の最初に行われる全国大会「全国中学校ゴルフ選手権」で優勝した清本美波さん。ゴルフを始めたのは小学校1年のとき。父親の練習に同行したことがきっかけだ。ただ、通っている中学は、全員部活に入らなければいけないため、卓球部でも活動している。放課後、17時半までが卓球の練習で、帰宅後に夕食を済ませてから、19時半~21時がゴルフの練習だ。
「違う競技を2つやるのは、大変じゃない?」
「うーん、卓球もゴルフも大好きなので楽しいです」
卓球のカットとゴルフのアプローチはラケットの使い方が似ているところがあり、技術的にも勉強になるのだとか。
そんな美波さんのゴルフスウィングを見てみると、全国覇者だけあって迫力満点。身長が低いので、シャフトを短くしている(父親がユーチューブを見て、見よう見まねでやった)にもかかわらず、飛距離も十分に出ている。
「短いシャフトなのに上手にしならせているよね。どんなことを意識しているの?」
「フォローを大きくしたいので、左サイドを意識しています」
そのため、美波さんは、よく左手素振りもするそうだ。
「テークバックはどう?何か意識している?」
「もともと、シュッと上げてフェースが開くクセがあったのですが、いまは、始動で左肩と左ひじを入れ込むようにしています」
「手元がハンドルだとしたら……、右にハンドルを切るのではなく、左ヘハンドルを切る感じかな?」
「はい、そうです」
「スウィングの始動で、一瞬、グリップエンドから動かすことで、ハンドルを左に切るような形になってシャットに上がる。しかもこうすると、シャフトのしなりを上手く使えて、ヘッドスピードが上がるんだ。ドラコン選手が球をつかまえるためにやるテクニックなんだけど、よく気づいたね」
「実は…」
なんと、美波さんは以前、飛距離を伸ばすために女子ドラコン選手に会いに行き、コツを教えてもらったことがあるそうだ。
「やっぱりそうか~。ワイドスタンス、ハンドダウン、バックスウィングで左ヘハンドルを切る、ダウンで左腕にブレーキをかけてシャフトをしならせる。これ、すべてドラコン選手の技だもんね。飛ばないわけがない。なかなかやるな~(笑)」
次なる目標は、中2のうちに女子のトーナメントに出て予選を通過することだという美波さん。取材後は、武市と家が割と近いことから、行きつけの焼肉屋や寿司屋の話で盛り上がるふたり。
「プロで活躍したら、お寿司おごってくれるかな~(笑)。いやいや、それは冗談だけど、彼女は目標も明確なら、それに対する手段も明確なので、きっとやってくれるはず!」と期待を寄せる武市であった。
週刊ゴルフダイジェスト2019年5月21日号より
弟もセンス抜群!
- 雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は愛知県出身、一宮市立南部中学校3年、清本貴秀くんだ。細マッチョの体格から繰り出すアイアンのキレ味はピカイチ。再現性の高さやインパクト音の良さに武市は惚れ惚れ! 今回の王子候補 清本 貴秀さん きよも……