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【ゴルフジム】「コースに行くと球が左右に散らばってしまいます。練習場のように真っすぐ飛ばしたいのですが…」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「コースでは力んで球が左右に散ってしまう」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/江連忠ゴルフアカデミー東京校(ETGA TOKYO in GFP)

教える人/青山裕美

あおやまゆみ。71年生まれ、東京都出身。95年から江連忠に師事し、09年、JLPGAティーチングプロフェッショナルA級を取得。個性を重視し、結果が出せるポイントを的確に把握して指導する手腕に定評がある

<今週のお悩み>
「練習場で真っすぐ飛んでもコースでは球が左右に散らばります」

●小林弘良さん(64歳/ゴルフ歴34年/HC21.5/ベストスコア87/平均スコア100/身長160cm)
ダウンスウィングで下半身と上半身(腕)の運動量があまり変わらず、インパクトでは腰がほぼ正面を向いている(3〜4コマ目)。この動き方だと、力んで右肩が前に出るとボールが左へ、ゆるんで回転が不足すると右へと、出球が不安定になりやすい

小林 コースだとどうしても力んでしまって……。

青山 力んでいる人は、切り返しで上半身と下半身の「時間差」がほとんどないという特徴があります。小林さんもその傾向が強いので、もっと腕の力を抜いて、ぶらぶら揺れるような感じでスウィングできるといいですね。リラックスして、連続素振りをすると、下半身と上半身に「時間差」ができるのがわかると思います。

小林 あれ、何だかスムーズに振れません。

青山 「形」は気にしなくていいので、クラブの重心を感じながら、左に振り切ったら右に戻す、右に振り切ったらまた左に戻す、という感じでやってみましょう。そうすると、トップとフィニッシュで「間」ができて、下半身から動き出す感覚がつかめます。

小林 なるほど。

形にとらわれすぎていて動きのつながりが悪いです

「トップはこう」、「インパクトはこう」と、スウィングの「部分」をきっちりしようとしすぎると、全体としてのつながりが悪くなり、非効率なスウィングになる。スムーズな動きのつながりを意識すると、結果的に「部分」の形も整いやすい

青山 力の出るインパクトというのは、体が「半身」になって、右ひじは体にくっついています。右手で棒を持って、地面にある何かを叩くときには、誰でもこの形になるんですが、力みがあると、体(下半身)が正面を向いたままで、右ひじが体から離れてしまいます。

小林 自分のインパクトの形が、まさにそれですね。

青山 そもそも、構えるときの「真っすぐ」の概念が間違っているケースも多いです。クラブを腰の高さで持ったときに、右ひじを体につけて、少し半身になっているのが本当の「真っすぐ」で、そこから前傾するとバランスのいいアドレスになります。

これで解決!
「上半身の力を抜いて
 クラブの重さを感じて振ろう」

下半身が先行して「半身」になる

切り返しで下半身から動き出すと、そのまま下半身が先行回転を続け、ダウンスウィング後半で体が「半身」の状態になる。右ひじが体にくっつき、ボールを強く押せる形になる

Point 1
力の出る「真っすぐ」を理解する

クラブを腰の高さで持ったときに、すべてを体の正面に持ってくると、前傾したときに右サイドがかぶってしまう。インパクト時に力が出る本当の「真っすぐ」は、半身でリラックスしつつ、右ひじを軽くわきにつけた形

Drill 1
右手1本で何かを強く叩く

右手でクラブを逆さに持って、インパクトバッグなどを叩いてみる。体を「半身」にして、右ひじを体にくっつけないと、強く叩けないことが理解できる

Drill 2
連続して素振りを繰り返す

連続して素振りをすることで、切り返しでは下半身が先行し、上半身があとからついてくる感覚がわかる。腕の力を抜いて、クラブの遠心力や重心を感じつつ、左右対称・等速を意識して行う

週刊ゴルフダイジェスト2023年6月20日号より