【ゴルルとルール】暫定球を打つときに「別の球を打ちます」って言ったら、それじゃダメと注意された…何がダメなの?
ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!
監修/JLPGA競技委員・阿蘇紀子、中﨑典子
PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/武蔵野GC
ゴルル会員番号14
板倉由姫乃
ゴルル会員番号44
水谷花那子
水谷のティーショットは左の林の方向へ。
「あ! 引っかかっちゃった」
「左はOB杭はないけど、見つからないとイヤだから…」
「別の球を打ちますね」
と同伴者に伝えた水谷。ところが……
「待って! それじゃあ暫定球にならないわ」(板倉)
「え? ちゃんと言いましたけど…」(水谷)
「ロストの可能性があったので、『別の球を打ちます』と宣言してから暫定球を打とうとしているんですが、とくに問題ないですよね?」と主張する水谷に対し、板倉は「『別の球を打つ』と言うだけでは暫定球を宣言したことにならないのよ」と指摘。果たして正しいのは?
暫定球を打つときに「別の球を打ちます」と同伴者に伝えた。この球は暫定球と認められる?
A. 認められる
B. 認められない
正解は……
B「認められない」
プレーヤーは、暫定球をプレーする場合、ストロークを行う前に、暫定球をプレーすることを誰かに宣言しなければならない。その際、別の球をプレーすることや再プレーを行うことを単に言うだけでは十分ではなく、「暫定球」という言葉か、暫定的に球をプレーすることを明確に示す必要がある。暫定球を宣言せずに別の球をプレーした場合、「ストロークと距離」(1打の罰を受け直前のストロークを行った箇所からプレーすること)の救済を受けたとみなされるため、プレーした別の球がただちにインプレーの球となってしまう(規則18.3b)。今回のように「別の球を打ちます」や、「もう1回打ちます」と言っただけでは暫定球とはみなされないので、誤解を招かないためにも必ず「暫定」という言葉を使うようにするのが望ましい(オフィシャルガイド18.3b/1)。
週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号より一部改
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