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【ギア選びのウソホント】Vol.137「元調子」は強弾道、「先調子」は高弾道

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

キックポイントが弾道に与える影響ですが、基本的には「先調子」だとインパクトロフトが大きくなりやすいので球が上がりやすくなり、逆に「元調子」だと強弾道で左に行きにくくなります。このことはドライバーよりアイアンやウェッジを想定していただければ想像しやすいと思います。

ゴルファーなら誰もが聞いたことくらいはある『ダイナミックゴールド』は、元調子でリリースが緩やかなため、ハンドファーストに打ちやすく、アイアンやウェッジのように重心が高くても芯で打ちやすいシャフトです。逆に、軽量シャフトの雄・日本シャフトが作ったカーボンのようなスチールシャフト『NSプロ ゼロス』は、先調子で球を拾いやすいため球が上がりやすく、つかまりも抜群です。一般的に言われる「元調子はシビアで先調子はやさしい」というのはこのような現象から生まれているものと思われます。

ただし、「先調子だからやさしく球が上がる」というのは万人に当てはまることではないという事実もあります。先調子に合わないスウィングの人だとダフリやトップといった癖が助長される可能性があります。やはりシャフトは試打してみて決めるのが一番だと思います。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号より