【ゴルフせんとや生まれけむ】平野宏周<前編>「長い物を持つとついグリップ確認」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、ウルトラマンZで主役のナツカワハルキを演じた俳優の平野宏周氏。
学生時代、野球とアメリカンフットボールをやっていたのですが、ゴルフというと、もっと年を重ねてからの“大人のたしなみ”というか、スポーツではなく“レクリエーション”という感じを勝手に持っていたんです。それが2年くらい前、社会人になった友人たちが仕事先の人たちとのコミュニケーションのためゴルフを始め出して。「宏周もやらない?」となって、クラブを握るようになりました。
練習場に行ってボールを打ったらこれが面白い。気分もスカッとして一気にハマりました。こうなると次はコースデビューです。でも、ちょっと練習場に行ったくらいでは大叩きするのが目に見えているじゃないですか。それが怖くて毎日のように練習場に通って、これでもかというくらいボールを打ちましたね。
2カ月くらいみっちりやったかな、自分ではこれなら何とかなるだろうと思ってコースへ。千葉のアクアラインゴルフクラブでした。スコアは120くらいでしたが、友達に言わせると初ラウンドのスコアとしては優秀なほうだそうで、自分でもまあまあだったかなと思っています。いずれにしても、これが僕のワーストスコアでこれ以上打ったことはないんです。
ゴルファーの皆さんがよくおっしゃる「100の壁」にもあまり苦労することなく、5回目くらいのラウンドで切れちゃいました(笑)。われながらセンスがあるんじゃないかと思ったりもするんですが、ベストスコアは95ですし、今でもリキめばチョロやトップは当たり前。正真正銘のアベレージゴルファーですね(笑)。まだまだ勉強しなくてはならないことは山ほどありますね。
ただ、あるゴルフ漫画で「丸めた新聞紙で素振りをして、振った後に新聞紙が潰れていなかったり、形が崩れていなければOK」とあって。ラウンドの際もそれを意識するようになってからはチョロがなくなってきました。そうやって一つ一つ技術を磨いていって少しずつでもスコアを縮められればいいですね。
とにかく最近はゴルフが好きすぎて寝ても覚めてもゴルフのことばかり考えているような状態です。以前は駅のホームで傘をクラブに見立てモゾモゾしている人を見ると「いい大人が何やっているんだろう…… 」と思っていましたが、今はその僕も長いものを持つと、振りこそしないものの知らず知らずのうちにグリップの確認をしているんですから。常に頭の中がゴルフのことでいっぱいで、あまりに好きすぎてこんなことで大丈夫かなと心配になってきちゃいます(笑)。
こうやってゴルフの話をしているだけで、今すぐにでもコースに行きたくなってきますね。こんなにゴルフにハマってしまうなんて、僕をゴルフの世界に誘ってくれた友人たちもビックリしていますが、それ以上に僕自身が驚いているんですよ。ゴルフとの付き合いはまだまだこれからも続くと思いますが、早いうちにこの面白さに触れることができて本当に良かったと思っています。これからも折に触れてゴルフをとことん楽しむとともに、ゴルフを通じて友達を増やしていきたいですね。
平野宏周
ひらの・こうしゅう。1999年生まれ。神奈川県出身。2016年、NHK Eテレ「Rの法則」で芸能界デビュー、2020年テレビ東京「ウルトラマンZ」でテレビドラマ初主演。初主演映画「妖獣奇譚ニンジャVSシャーク」が4月14日公開
週刊ゴルフダイジェスト2023年4月11日号より