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4月から日本でも導入されている「世界統一ハンディ」その公平性が証明された?

ワールド・ハンディキャップ・システム(WHS)(※1)が、従来のハンディキャップ(以下HC)に比べて、より公平であることが証明された? 日本ではこの4月から導入されているが、イギリスでは2年前からこのシステムが運用されている。

ヨーロッパ最大と言われるゴルファー向けSNS「HowDidiDo」がクラブ選手権などのデータを提供し、それを英ゴルフマンスリー誌が分析した結果、WHSを使用した試合はHC戦と比べ、より公平なハンディキャップシステムだということが明らかになったのだ。

これによると、特にステーブルフォード方式(※2)の競技においては、HCが5以下のゴルファーはWHS導入前には平均32.15ポイントを獲得していたが、導入後となった今年の平均は27.48ポイントとなっている。これに対しHCが29〜36のゴルファーは以前の平均が19.29ポイントだったのに対し、導入後は平均28.18ポイントまで上昇。つまりWHS導入以前はハンディの少ないプレーヤーが圧倒的に有利で、その差は13ポイント近くあったが、導入後は逆転。その差は0.69とわずかだが、ハンディの多い選手でも勝てる可能性が十分に出てきたのだ。

ゴルフマンスリー誌は「シングルプレーヤーはハンディキャップ取得のためにスコアを提出する回数も多いし、またスキルアップのために努力もしている。にもかかわらずWHSを採用すると勝てるチャンスが少なくなるというのは問題がある」と指摘している。とはいえハンディキャップが本来持つ役割である“誰もが対等にスコアを競い合ってゴルフを楽しむ”という目的には、よりWHSが沿っているといえるだろう。

(※1)世界にあった、6つのハンディキャップシステムを統一し、世界中どこでも同じハンディキャップでプレーできるという理想に向け開発された新たなハンディキャップシステム。(※2)それぞれのホールで定められた基準スコアより何打良かった/悪かったかで獲得ポイントが決まり、18ホールの合計ポイントで争う

上級者にとっては厳しくなるが……(PHOTO/Hiroaki Arihara)

週刊ゴルフダイジェスト2022年9月27日号より