【企業ゴルフ選士】Vol.20 ミキハウス・前田将吾さん「会社を背負って仕事もゴルフも全力投球です」
戦うだけのゴルファーではなく、会社に認められ、選ばれたゴルファーである“企業ゴルフ選士”をクローズアップ。今回の選士はミキハウスの前田将吾さん。
ORGANIZER/Hironori Kogure PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/富士ゴルフセンター
今週の選士
第2営業本部
専門店営業部
シニアマネージャー
前田 将吾さん
入社直後からゴルフを始め、7年目に播磨CC研修会へ入会後シングル入りして最高ハンディは3.9。多忙な業務をこなしながら、ゴルフのほかに会社の野球部応援団・副団長も務めている
ミキハウス
創業以来、ベビー・子供服アパレルの分野で、子どものことを第一に考えたものづくりに取り組む。「子どもと家族の毎日が笑顔でいっぱいになるように」というビジョンのもと、世界中に「子供服ブランド」という概念を覆す分野へと活動の領域を広げる
どんなに多忙でも
一切手を抜かない
ベビー服や子共服などを製造・販売するミキハウスで営業職に従事する傍ら、新製品の開発にも携わる前田将吾さん。所属するゴルフ場のクラブ競技をはじめ、多くの競技に出場するアスリートゴルファーとして日々奮闘する一方で、同社硬式野球部応援団の副団長を務めている。
仕事も趣味も、言ってみれば“ダブルワーク”状態の前田さん。インタビューが終わるや否や「これから三重の物流倉庫へ向かうので失礼します!」と急いで車に乗り込んだ。
聞けばゴルフを始めたのは入社直後の22歳の頃。この多忙さでハンディ3.9までいったというから驚きだ。
「環境に恵まれていたのだと思います。ゴルフを始めたのは社会人になってからでしたが、ゴルフが趣味で播磨CCの会員権を持っていた祖父がゴルフをやめるタイミングと重なり、会員権を書き換えてもらってメンバーになったのです。同じく父もメンバーだったため、よく父と一緒にラウンドして鍛えられました(笑)」
会社でも要職に就き、さらに多忙となったことから現在のハンディは8.7まで戻ってしまったが、それでも文句なしのシングルプレーヤー。仕事と家庭、他の趣味を持ちながら、どうやってシングルハンディを維持できているのだろうか。
会社が背中を
押してくれる
「最近は子どもも生まれたことから練習時間は工夫していますね。普段は娘を寝かしつけた後、夜10時頃から1時間ほど練習場で球を打つ程度です」
とはいえラウンドは早朝ハーフも含めると月2〜3回と意外に多く、関西ミッドアマなど平日開催の競技にも出ている。22年には播磨CCの理事長杯で優勝しているというが、どこにそんな余裕があるのだろう。話を聞くうちに同社の企業風土が大きく関係していることがわかった。
同社は柔道の金メダリストである野村忠宏ほか、空手の清水希容、レスリングの文田健一郎、カヌーの羽根田卓也など、多くのアスリートの支援を続けており、スポーツへの理解が深い。それもあり、有給を取って試合に出るようなことが重なっても、社内にネガティブな空気は一切流れないという。
「スポーツに懸ける若者の夢を応援することは、子どもたちにいつも大きな夢を追い続けてほしいと考える弊社のポリシーと重なっています。だから今年、ミキハウスが京滋オープンのスポンサーになったときは会社を代表してプロアマに参加させてもらいましたし、昨年、ホームコースでインタークラブ(クラブ単位の団体戦)に出たときは、会社がユニフォームを用意してくれました。そういったこともあり、仕事はもちろんのことゴルフも会社を背負っている思いが生まれました」
太鼓の叩きすぎは
ゴルフに悪影響?
仕事にゴルフに全力投球していると目を輝かせる前田さんは、先述したとおり同社硬式野球部の応援団員も務めている。都市対抗野球大会へ今年で4年連続出場を果たした野球部の応援だって、もちろん全力。
「全力で太鼓を叩くと右手が強くなりすぎて、ゴルフに影響が出てしまうんです」と頭をかくが、それでも一切手抜きはしないという。それぞれが目標を持ち、互いを応援し合うという風土が社内の結束力を生んでいるのだろう。前田さんのゴルフもまた、社内の仲間たちから応援されている。
「私の目標とするゴルファー像は、周囲からリスペクトされるゴルファーです。それとどんなコースへ行っても70台で回れるようになりたい。そのために全力投球を続けます」
その表情は限りなく明るい。前田さんが出場するアマチュア競技に、応援団のノボリが立つ日も近い
前田将吾さんの14本セッティング
週刊ゴルフダイジェスト2025年1月7・14日合併号より