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【企業ゴルフ選士】Vol.7 第一生命・石澤良介さん「ゴルフと仕事のマネジメント、根っこは同じと気付きました」

戦うだけのゴルファーではなく、会社に認められ、選ばれたゴルファーである“企業ゴルフ選士”をクローズアップ。今回の選士は第一生命の石澤良介さん。

ORGANIZER/Hironori Kogure PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/久邇CC


今週の選士

第一生命ホールディングス・第一生命保険株式会社
不動産部 不動産企画課長
石澤 良介さん


高校入学とともに本格的にゴルフを始め、現在ハンディは4。30歳になったと同時に日経カップ企業対抗ゴルフ選手権へ出場するようになり、昨年より第一生命グループゴルフ部のキャプテンを務める。二児の父

第一生命ホールディングス株式会社

あらゆる人々の“Well-being”実現に貢献することを目指し、万が一のときに生活基盤を支える「保障」と、将来の資金の確保や次世代への承継につなげる「資産形成・承継」を中核とした幅広いサービスを提供

名門ゴルフ部を束ねる
若きキャプテン

昨年から第一生命グループゴルフ部のキャプテンを務める石澤さんは2006年に同社へ入社、現在は不動産部で不動産投資の最前線に立つ働き盛りの40歳。立教新座高校入学と同時にゴルフ部へ入り副主将を務めた。仕事にゴルフにエリートコースを邁進中と思いきや、「お恥ずかしい話ですが、立教大学では心理学のゼミに付いていくことに精いっぱいで、ゴルフの好成績はほぼ皆無でした。入社後も仕事を優先し、30歳くらいまでは付き合いがあればゴルフクラブを握っていた程度です」

石澤さんに転機をもたらしたのが、第一生命ゴルフ部を立ち上げた、上司の飯塚均さん。

「偶然にも入社直後に配属された部署の上司が飯塚で、時折付き合いのラウンドに誘ってくれて。(日経カップに出場できる)30歳になって声を掛けてくれたのも飯塚です」

30歳を控えたある日のこと、“ものは試し”と大会会場にもなっている筑波CCでのラウンドに誘われ、飯塚さんに圧倒的なスコア差をつけられたことで「火が付きました」。石澤さんのゴルフ人生、第2幕の開幕だ。

5月から8月までは
“お父さんのゴルフシーズン”

「入部前にも何度か大会の応援に行ったのですが、そこで真剣勝負をしているのを見て、『改めて競技ゴルフをやりたいな』って」

高校時代に取った“きねづか”は役に立たず、15歳年上の飯塚さんに歯が立たなかった石澤さんは「これじゃダメだ」とクラブを総入れ替えし、ブランクを埋めようと猛練習することに。とはいえ仕事も忙しく金銭的余裕もなかった石澤さんは、練習の質を上げる工夫をした。

「30代半ばまでは仕事を早く終わらせて週に1回早上がりをしていました。夕方6時に退社し、7時から10時まで練習というのが毎回のパターンです。その頃のラウンドは月平均1回くらいだったので、周りの環境が許せばラウンド前後に球打ちをして、日が暮れるまでアプローチやパットの練習をしていました」

こうしてハンディ4の腕前を手にした石澤さんだが、そこは妻子ある身。現在も限られた練習時間を濃密に過ごすルーティンを変えていない。

「私のゴルフシーズンは日経カップに照準を絞り、5月から8月までの4カ月。この間は『お父さんのゴルフシーズン』と家族にも納得してもらい、おおむね隔週でラウンドし、ラウンド後も練習場へ行きます」

悩めるリーダーが目指す
“絶対的エース”

飯塚さんに推され2代目キャプテンを務めるようになったものの、今年8月に踏み出した“石澤体制”の第一歩は、5位までが決勝進出の予選で20位に終わる。

「これまでは『自分がダメでも飯塚さんがなんとかしてくれるだろう』という気持ちがありました。でもこれからは自分が選手たちを引っ張る存在になりたい。もちろんこれはスコアも同様で、今後起爆剤になり得る選手たちが安心して実力を発揮できるような絶対的なスコアリーダーになりたいと思っています」

そんな石澤さんは、「会社の広告塔としての責任」と「先代が作り上げてきたゴルフ部の礎を守る」という2つの責任感を持ってゴルフ部をさらに活性化させたいと考えている。

「部員150名のモチベーションを高める場をどう設けて、長期目線でどう次世代を育成していくか。種をまいてもすぐに結果が出るわけではないので、日頃から有望な人材にはゴルフと真剣に向き合う姿勢についての意識付けをしています。そういえば、これって仕事のマネジメントも同じなんですよね。荷は重いですが、頑張りたいです」

ゴルフ部の主軸として、企業人として。石澤さんはいま、大きな成長の過程に生きている。

石澤良介さんの14本セッティング

「直感で気に入ったクラブを使う」という石澤さん。昔からブリヂストンのアイアンとウェッジを使っている。「お気に入りポイントはカオと打感で、気に入ったら長く使います。UTも最初の1本がタイトリストで、今も変わっていません」

週刊ゴルフダイジェスト2024年10月8日号より