【企業ゴルフ選士】Vol.6 清水建設・峯島隆さん「苦労して入ったゴルフ部 “学び”しかありません!」
戦うだけのゴルファーではなく、会社に認められ、選ばれたゴルファーである“企業ゴルフ選士”をクローズアップ。今回の選士は清水建設の峯島隆さん。
ORGANIZER/Hironori Kogure PHOTO/Tsukasa Kobayashi THANKS/北谷津ゴルフガーデン
今週の選士
清水建設株式会社
東京支店 建築第二部
峯島 隆さん
23歳でゴルフを始め、現在ハンディは7.2。清水建設で施工管理業務を務めながら、今年同社ゴルフ部へ入部し、日々奮闘中。現在の課題は「アイアンの縦距離が合わないこと」。理系らしくクラブスペックにもこだわりを持つ
清水建設株式会社
1804年創業のスーパーゼネコンで、民間建築や都市土木や社寺仏閣などの修繕保存工事にも定評があり、広島原爆ドームの保存工事や沖縄首里城の再建工事を担った実績も。首都圏の大型再開発工事にも注力している
ゴルフ歴7年
未来のエース候補
2019年に清水建設へ入社し、理系職として施工管理の仕事を行う峯島さん。今年初めに同社ゴルフ部へ入部した未来のエース候補である。とはいえジュニア時代から実績を積んだわけでもなくゴルフを始めた時期も遅い。東京理科大学の大学院生時代、ふとしたことから友人と練習場へ行ったことがきっかけだ。
「23歳の頃でした。ゴルフ経験のある友人から『最初は絶対当たらないよ』と聞いていたのですが、いきなり1球目が220ヤードくらいある奥のネットに当たっちゃって。そんなスケール感にやられましたね」。さらに数カ月後、「どうせやるならコースへ」と人生初のゴルフ場へ。午後スルーでスパ&ゴルフリゾート久慈のティーに立ったとき、さらにゴルフの魅力へ引き込まれた。
「300メートル以上芝生が続いているなんて、ほかにないじゃないですか。『なんじゃこりゃ!』って飛び跳ねちゃいました」
今でもそのときのことを思い起こすと「鳥肌が立つ」と峯島さん。言ってみれば“正しい”エンジョイゴルフのハマり方だが、ここから競技の世界へ入っていくことになる。
「もっと上」を目指し
競技ゴルフの世界へ
就職後も熱は冷めず、忙しいなか最低でも月1ラウンドは欠かさなかったという。東京本社の国際支店で施工管理に従事したのち、27歳で配属されたインドネシアではクラブを離すことはなかった。周囲から「ゴルフのことしか考えていない」と言われるほどにのめり込んだ結果、80台で回るようになった。しかし、同時に限界も感じることになる。
「エンジョイゴルフだと80台前後が限界と感じていたなか、『どうせやるなら』と去年から競技に出るようになりました。とはいえ初めての競技は怖かったので、友人とペア戦に出たんです。最初はドキドキしすぎてティーアップするときも手が震えるほどでしたが、良い球を打てたんです。どんどんテンションが上がり、気付いたら決勝に進出していました。『結構この緊張感は良いぞ』と競技にのめり込んでいきました」
その頃、日経カップの存在を知った峯島さんは、自分の会社も出場しているということに気付き、入部を模索。当初はどうすれば入部できるかまったくわからなかったが、社内の人間に聞いていくなかで現役ゴルフ部員とつながり、念願だった清水建設ゴルフ部への入部を果たした。
初対面の殻を破る
もう1つの魅力
すでに個人では競技ゴルフの道を歩み、今年5月にメンバーになったワンウェイGCでもクラブ競技に出ている峯島さん。なぜそこまで日経カップに出たかったのだろう。
「日経カップに出場している企業で働いていないと得られない権利であって、そこへ入れるチャンスがあるのだったら挑戦したいなと。入部してみると学びしかありません。私は7年しかゴルフ経験がないということもあり、特にショートゲームの対応力や引き出しを学ばせていただいています。そのせいで最近はアプローチが良くなってきたんです」
良かったのはもう1つ。コミュニケーションの幅が広がったことだ。
「これまでは友人や同期、後輩としかラウンドする機会はありませんでしたが、先輩にお声掛けいただくことが増えました。これはゴルフ自体の魅力にもつながるのですが、皆さん人当たりがすごく良いんです。それって共通の趣味のもとに集まっているからなのだと思いますが、『はじめまして』の殻が1枚薄いんですよね。私は周囲から『話しかけづらい』と言われることが多かったのですが、ゴルフに助けられました」
ゴルフ歴7年。峯島さんはゴルフと競技、ゴルフ部の魅力を存分に味わっている真っ最中だ。
峯島隆さんの14本セッティング
週刊ゴルフダイジェスト2024年10月1日号より