心と体の健康維持に“完璧なスポーツ” アメリカの権威ある学会がゴルフを推奨
長生きしたければ、少なくとも月イチのラウンドをしたほうが良い。心臓血管に関する情報で、世界で最も権威のある学会の一つである「アメリカン・ハート・アソシエーション(AHA)」が、心臓発作・脳卒中の国際会議でゴルフを推奨する発表をした。
平均年齢72歳の5900名弱を10年にわたり観察した結果、定期的にゴルフをしている400名弱の人間の死亡率が、著しく低かったことが判明した。
「定期的なエクササイズ、自然に親しみながら野外で過ごす時間、社会的な交流。さらにはフレンドリーな競争など、ゴルフはメンタルと体、どちらにとっても良好さを育む要素を完璧に備えているスポーツだといえます。コロナ禍の影響によって、これまでより多くの食事をとりながらも、運動が不足している人は少なくありません。移動が制限され、友人や家族とも会いづらいなか、ゴルフは私たちの心臓と精神を鍛え、仲間たちと楽しく活動できる素晴らしい機会を与えてくれます」と語るのは、AHAの会長であるドナルド・ロイドジョーンズ博士だ。
ゴルフはストレス解消になるうえ、運動にもなる。ある程度、自分の裁量で進行ペースをコントロールできることから、年齢を問わず、高年齢でもプレー可能。AHAは週に150分以上の適度な運動を推奨しているが、それには自然のなか、18ホールを歩くゴルフが最適。たとえ月イチのラウンドしかしないとしても、やらないよりはやったほうが良いのは間違いなく、ほかの運動と合わせることで、より効果を発揮するということだ。
さらに「ゴルフには健康と社会的な恩恵がある」という同様の研究結果が、300以上の科学的な研究結果を根拠に、イギリスのスポーツ医学ジャーナルで発表されている。ここまで言われたら、ゴルフの回数を増やすしかない? とはいえ、腕前を上げないことにはストレスの温床となってしまう可能性もあるが……。
週刊ゴルフダイジェスト2022年5月31日号より