Myゴルフダイジェスト

元賞金女王の草の根活動! 村口史子が「子ども食堂支援コンペ」を開催する理由

かつての人気女子プロが始めた社会貢献のチャリティ大会、その奮闘の足跡をご紹介しよう。

先日、「第5回子ども食堂チャリティーゴルフコンペ」が千葉CC川間Cで行われた。参加したのは34名の女子プロと98名の一般ゴルファー。大会名が示す通り、子ども食堂への支援を目的としている。

提唱したのは、現在女子ツアーのTV解説やラウンドリポーターなどで活躍している村口史子だ。村口はツアー7勝、99年には賞金女王にもなった実力者。その村口が信頼する先輩プロ、石﨑越子に相談する形でスタートした。

協力する女子プロたちは、村口も研修生時代から参加している「つくばね会」という勉強会に所属し、彼女たちが懇意にしているゴルファーに声をかけることから始まったという。女子プロたちはほとんど手弁当で参加している。村口が同コンペを立ち上げた動機は──。

「ニュースなどで子ども食堂のことを知り、力になれないかなと思っていました。育ち盛りの子どもがお腹いっぱい食べられないというのは悲しいですよ。そして2年前、コロナ禍でゴルフ場も空いているというし、恩返しの意味もあって、わたしが修業した千葉CC川間Cの協力で実現したわけです」

参加費2万円(プレーフィー約1万5000円+飲食代)、ニアピンでのチャリティなどから、今回55万9659円が東葛6市(松戸、流山、野田、柏、鎌ヶ谷、我孫子)の、43施設の子ども食堂を統括する「とうかつ草の根フードバンク(TKF)」へ寄付された。20年第1回からの累計で238万8478円となっている。

また同コンペでは参加者に家にある米、乾麺、缶詰、調味料など保存できるものの寄付を呼びかけていて、今回406.9キロの食材も寄付できた。

これらの報告はTKFのパンフレットに記載されていて明快だ。

参加者たちには、オノフ、ニューバランスなど企業の協力もあって全員に賞品が渡された。女子プロたちの社会貢献、来年以降も継続を願うばかりだ。

写真は2008年撮影(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月13日号より