＜大王製紙エリエールレディスオープン／エリエールGC松山（愛媛）／6575Y・パー71／11月17日～20日＞
PHOTO／Hiroyuki Okazawa

大王製紙エリエールレディスオープンは、熾烈な優勝争いの末、藤田さいきがトロフィーを掲げ、11年ぶりの優勝に涙した。

鈴木愛との熾烈な優勝争いの末に手にした11年ぶりの優勝。感動するには十分すぎるストーリー。しかしもうひとつ、決して忘れてはいけないストーリーが藤田にはあった。それは、先日他界したキャディの橋本さんの存在。

「今年の後半戦も担いでもらう予定にしていました。私はけっこう早い段階で病気のことを知っていたんですが、本人から言わないでと言われていたので最後まで黙っていました。3日目に池に入りそうなのが残ってくれたりして、見守ってくれていたのかなと感じます」（藤田）

橋本さんは金田久美子のキャディとしても活躍していた。

「クミちゃんの優勝は私にとっても、すごく励みになりました。あの優勝があったから、今回勝てたんだと思います」（藤田）

11年分の思いと橋本さんへの思いが詰まった、感動的な優勝だった。

11年ぶりの優勝に涙した藤田。「今回はうれし涙ですが、エリエールではたくさん悔し涙も流してきました。本当に嬉しかったです」

かつてコンビを組んでいたキャディの橋本道七三（みちひさ）さんが10月9日に食道がんのため57歳の若さでなくなった。「後半戦も担いでもらう予定だったのですが……見守ってくれていたんだなと思います」（藤田）

＜エリエールレディス・最終成績＞

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月6日号より