「強く打つ!」で課題のパットに光明。馬場咲希が3連続バーディ締めでジャンプアップ【アジアパシフィック女子アマ】
タイのサイアムCCウォーターサイドコースで開催されているアジアパシフィック女子アマ。出場選手中、世界アマチュアランクが最も上位で注目を集める馬場咲希の2日目をレポート!
初日はバーディを奪うことができず、1オーバー43位と出遅れた馬場。パットが入らない理由を「打てていないから」と自己分析し、「強く打つ」ことを課題として2日目に臨んだ。
予選通過は50位タイまで。これ以上スコアを落とすわけにはいかない馬場は、INスタートの10番パー5で3打目をピン右手前2mにつけると、「強く打つ」を実践し、見事カップイン。「うれしかった」という今大会初バーディでスコアをイーブンに戻す。
しかし、パットの感覚が戻ってきたら、今度はショットが思うようにいかない。
通常、午前中は風が穏やかで、午後から風が強まるというウォーターサイドコースだが、初日は1日を通じて風がほとんどなかった。「午前スタート(7時16分)なので、今日も風は弱いだろうと思っていたのですが、思ったよりも風が強かった。(球を押さえようとして)思い切って振っていけなかった」(馬場)
ショットのミスから15番、18番でボギーを打ってしまい、この時点で2オーバー。それでも「強く打つ」ことを心がけたことで、パットの感覚は悪くなかったという。
心が折れそうになりながらもしぶとくパーをセーブし続け、迎えた7番パー3。ティーショットをピン左3.5mにつけ、バーディチャンス。強い気持ちで放ったパットは吸い込まれるようにカップイン。「これでポジティブな気持ちになれた」と、続く8番パー5で5mのパットを沈め連続バーディ。このときのパットを「外れてオーバーしてもいい、強く打ちたいと思った」と振り返る。
極めつきは最終9番パー4。強いアゲンストのなか、セカンドショットは「ライン出しみたいな打ち方をしようとして手を使ってしまった」とグリーンを大きくショート。しかしグリーン手前のスロープからSWを振り抜くと、高々と上がったボールが数バウンドしてカップに消える。
「残り21Y。左足上がりなので、球は止まると思って思い切ってピンまで突っ込んでいきました」
寄せ切れずボギーとしてしまうと1オーバーに逆戻りという状況のなか、いままでの鬱憤を振り払うようなチップインで3連続バーディ。トータル1アンダー17位タイまで順位を上げ、ムービングサタデーに挑む。
「今日はスコアを落とすのが怖くて自分にプレッシャーをかけてしまっていた。明日は自分にプレッシャーをかけないようにして、パットも強気で打っていきたい」
この日「66」をマークしてトータル9アンダーでトップに立ったのは、前回覇者の橋本美月。9位タイにも日本勢が3人入るなど、出場6人全員が予選を通過。もしこのうちの誰かが優勝すると、2019年大会の安田祐香、2021年大会の橋本美月に続き日本勢の3連覇となる(2020年大会は中止)。果たして日曜に笑うのは誰か。吉報をお届けしたい。