ミケルソンに続き、今年はデュバルがシニア入り。「最もゴルフが簡単に思えた日」を語る
デビッド・デュバル(49)がマジックナンバー「59」をマークしてから22年が経った。本人が語った“自分が絶頂だったころ”。
彼がツアー史上3人目の50台をマークしたのは1999年のボブ・ホープクライスラークラシック(現アメリカンエキスプレス)最終日。最終18番パー5でピンまで残り220ヤードを5番アイアンで2メートルにつけイーグルを奪って59を達成し、優勝。最終日にこの数字をマークしたのはデュバルだけだ。
「あれは人生でもっともゴルフが簡単に思えた日だった。たしかすべてのパットの距離を合計しても15メートルちょっとだった」というから、いかにショットがキレていたかがわかる。
調べてみるとその日デュバルが沈めたもっとも長いパットがPGAウエスト(パーマープライベートC)の14番で3メートルだった。
同組で回っていたジェフ・マガートは「今日はパー2の設定だったっけ?」と苦笑いするほどデュバルのプレーは圧巻だった。
「デビューから7年はゴルフがすごく簡単だった。59はあのときだけだけれど、あと2回くらい50台のチャンスがあった。でも次の7年は苦しみしかなかった。それがゴルフ」
タイガー全盛期の99年、デュバルは世界ランク1位の座をライバルから奪い頂点に立った。だがメジャー勝利は01年の全英オープンだけ。ショットの不調でピークからあっという間に転落。やがて試合で彼を見ることはなくなった。
15年からはゴルフチャンネルの解説者を務めているが、今年11月、満50歳の誕生日を迎えるにあたりシニアツアー入りを真剣に考えているという。タイガー親子が出場して話題になったPNCチャンピオンシップには15歳の息子ブラッドリーくんとのペアで出場。14位に終わったが「順位以上にゴルフの調子は良かった」とか。
50歳のデュバルがエージシュートするには少なくとも9年はかかりそうだ。
週刊ゴルフダイジェスト2021年2月16日号より