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「まだ少し余力がある」65歳のランガーが挑むアーウィンの“45勝”。更新の可能性は?

65歳のベルンハルト・ランガーは偉大な記録に挑戦している真っただ中だ。それはヘイル・アーウィンが持つ米シニアツアー最多勝利の“45勝”。偉業達成までわずかだが、現在の彼の心境とは?

昨シーズン6度目の年間王者に輝いたランガーは、タイトル獲得のためすべての試合に出場する鉄人ぶりを発揮し、シニア通算42勝を達成。

しかし今年は2月に1勝を挙げたものの、7月の全英シニアオープン後、1カ月ほどツアーを離れ、99歳の母に会うためにドイツに飛んだ後、アメリカへ戻り、家族とともに久々のバカンスをノースカロライナで楽しみ英気を養った。

ランガーが珍しく長期休暇を取ったため、ファンからは「彼はいったいどこに行ったの?」「いつ戻ってくるの?」という問い合わせが殺到。ランガーのいない試合は“気の抜けたサイダーのようだ”と話題になった。

4週間後に戦線へと復帰すると、いきなりシーズン8回目のトップ10入りし(6位)、その2試合後にも4位。若手(50代)がこれだけツアーに増えても未だ衰えることなく上位をキープする65歳を「鉄人」と呼ばないわけにはいかない。

しかしランガーが目指しているのは単なる好プレーではなく、アーウィンが持つ記録。「彼の記録を追いかけるのはとても楽しい。決して楽な戦いではないし、10年前も5年前も簡単に勝てるとは思っていない。しかし、まだ少し余力があると思いたい」と本人。

2月には自身の持つ米シニアツアー最年長優勝記録を更新したランガー。ピークは17年の年間7勝だが、その後も毎年2勝以上を挙げ続けている。

「準備を十分にして最後まで絶対に諦めない。それが私のゴルフ人生のスタイルだ」というランガーの記録挑戦への道は続く。

50歳の“若造”にはまだまだ負けない!(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月11日号より