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【ゴルフ5レディス】「プレーオフは頭が真っ白だった」セキ・ユウティンが大混戦を制し涙のツアー初優勝!

<ゴルフ5レディス/ゴルフ5カントリーオークビレッヂ(千葉)/6465Y・パー72/9月2日〜4日>
PHOTO/Hiroyuki Okazawa

初日、2日目ともに天候がコロコロ変わる状況で、最終日は濃霧のためスタートが80分遅れに。そんな中、セキ・ユウティンが念願のツアー初優勝を挙げた。

3日間通して天候が悪かった、「GOLF5レディス」。各プロとも対応に苦労するだろうと思いきや、初日は勝みなみが大会コースレコードとなる「63」のロケットスタート。2日目は吉田優利が「64」と大ジャンプアップし、勝に迫る。すると、最終日は堀琴音が前半「31」という怒涛の追い上げで首位の勝に並び、菅沼菜々、小祝さくらもバーディ量産モードに突入。一時は2打差に14人がひしめく超激戦に。

ボギーを叩いたら脱落というサバイバル状態のなか、前半で3つのボギーを叩いた勝が脱落。小祝は14番パー3のトリプルボギーで脱落。堀、菅沼が11アンダーで先にフィニッシュするなか、15番のダボで“落ちた”と思われたセキ・ユウティンが16、17番の連続バーディで優勝戦線にカムバック。12アンダーでフィニッシュし、後続の吉田を待つ形に。

上がり3ホールで1つ伸ばさなければユウティンに逃げ切られる吉田は、16番パー5はもちろんバーディ狙い。しかし、3打目が2段グリーンを上らず戻されパーとし、ジ・エンド……と思いきや次の17番パー3で約5メートルのバーディパットをねじ込み、土俵際で留まる。

譲らぬ両者によるプレーオフの舞台は18番。1回目、吉田はフェアウェイ真ん中をキープ。ユウティンのティーショットはキャディが「フォア!」と叫び、今度こそ終わりかと思いきや……右ラフでセーフ。3打目で約2メートルに寄せる。先に打った吉田がパーパットを外し、勝利の女神がユウティンに……? しかしユウティンも2メートルが入らない。両者ボギーで2ホール目。ピン位置が段の下に変更された。この時点で午後5時。二人の影がグリーン上で長く伸びるなか、吉田のバーディパットがオーバー。ユウティンは3メートルを沈め、見事バーディで決着。長い長い1日が終わった。

勝ったユウティンを称える吉田。プレーオフ2ホール目のバーディパットがオーバーしたのは攻めた証。吉田もまた勇者だ

あふれる涙をぬぐったユウティンは「まだ信じられない感じです。プレッシャーを感じないように、目の前のできることをやっていました。プレーオフ1ホール目は頭が真っ白……最後は良かった」と声を振り絞ると、ギャラリーから温かい拍手が。

14番でボギー、15番でダブルボギー。それでもあきらめなかったユウティンは、まるで不死鳥。勝利の女神は諦めない選手がお好き!? レギュラーツアー未勝利だったユウティンがその人だった。

<ゴルフ5レディス最終成績>

優勝セキ・ユウティン
(プレーオフ)
-12
2位吉田優利-12
3位T堀琴音-11
3位T菅沼菜々-11
5位T小祝さくら-10
5位T勝みなみ-10
7位T尾関彩美悠-9
7位T山下美夢有-9
7位T高橋彩華-9

週刊ゴルフダイジェスト2022年9月20日号より

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