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パラ五輪の正式種目へ大きな一歩! USGA主催の障害者ゴルフ選手権がパインハーストで開催。吉田隼人が19位に

USGA(全米ゴルフ協会)主催の障害者のゴルフ選手権「アダプティブオープン」が、7月18~20日の3日間、米国ノースカロライナ州「パインハーストゴルフ&リゾート」で行われた。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/日本障害者ゴルフ協会

USGAが障害者ゴルフ選手権を開催するのは世界初。しかも全米オープン、全米女子オープンなどと並ぶ公式競技として位置づける本格的な試合だ。

同選手権には世界11カ国より96人の選手が出場。障害別に腕の障害、足の障害、神経障害、重複障害、小人症、視覚障害、知的障害、車いすの8部門で競技が行われた。日本からは吉田隼人、小山田雅人、小林茂の3選手が出場した。

右から小山田雅人(腕の障害)、吉田隼人(足の障害)、小林茂(足の障害)

USGAが障害者ゴルフ選手権開催を決めたのは2016年頃。会場はパインハーストの8つのコースから、カート道路等のアクセスがいいNo.6を選んだ。その後、車いすゴルファーのプレーを配慮し、バンカーの出入りがしやすくなる改造もするなど、マイナーチェンジも行なった。

大会のため募集したボランティアは400人を超え、会場はさながらプロトーナメントの雰囲気。障害者ゴルファーのために最高の試合環境を提供していた。大会エントリーには定員96人のところ、約3倍の299人が応募。ハンディキャップインデックスの低い順に出場者を決定したため、世界から精鋭が集まり、練習にも競技にも熱が入った。

2028年のロサンゼルスパラリンピックで正式種目入りを目指している障害者ゴルフだが、「この大会を行うことでIPC(国際パラリンピック委員会)にも好印象を与えられ、正式種目に入る可能性が高まる」とUSGAチーフチャンピオンシップオフィサーのジョン・ボーデンハマー氏は期待する。ヨーロッパからもIGF(国際ゴルフ連盟)エグゼクティブディレクターのアントニー・スキャンロン氏が視察に訪れるなど、世界のゴルフ界からの注目も高まっている。

吉田隼人選手が日本人最高位の19位

「ドライバーが飛びすぎてOBになるなどのミスが響いた。次回はもっとしっかりコースマネジメントを考えて試合に臨みたい」と語った

選手権を制したのは韓国のサイモン・リー(写真右)。自閉症という障害を持ちながら54ホールをトータル3アンダーでラウンド。スウェーデンのフェリックス・ノーマン(知的障害)をプレーオフで破り、優勝カップを手にした。女子優勝者は米国のキム・ムーア(写真左)。先天性の右下腿欠損だが、ティーチングプロの資格を持つ

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月9日号より

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