「批判されるほど我々の結束は強くなる」LIVゴルファーたちの全英
伝統の一戦、第150回全英オープンには24人のLIVゴルファーが出場。11人が予選を突破し、ダスティン・ジョンソン(DJ)が6位タイに入った。同僚(選手)や世間から批判を浴びる彼らの心境は?
LIVゴルフに移籍した選手をタイガーは「スポーツに背を向けた」と強い言葉で非難し、R・マキロイは、「全英でLIVゴルファーが優勝しないほうがゴルフのためになる」と語った。R&AもCEOであるG・ノーマンを記念イベントから排除するなど、風当たりは強い。
そんななか、全英の予選ラウンドで上位争いをした(最終成績は34位タイ)LIV組のT・グーチは「批判されるほど我々の結束は強くなる」と発言。聖地で開催された最古のメジャーで歓迎されないのは承知のうえで、「それがモチベーションになる」と言ったのだ。
「一つ確かなのは、(LIVの)選手の質が高く層が厚いこと。ライダーカップに出たことはないけれど、雰囲気はそういったビッグイベントと遜色ないと思う」とグーチ。
当初40代の選手が多かったが、今やB・デシャンボーやA・アンサー、J・ニーマンなど20代も移籍。確かに選手のレベルは高い。
DJは「正直、各方面での批判や否定的な意見などを見ていないし、気にもしていない」と無関心を装う。P・ミケルソンはタイガーの発言に対して「彼の立場や意見を尊重する」と、まるで他人事のよう。
批判の多くは莫大な賞金や移籍金(DJやミケルソンには100億円以上)の出どころ。いわゆる“スポーツウォッシング”への批判だ。ほかにも試合形態も従来の72ホールではなく54ホールで毎回、ほぼメンバーが変わらず、競技ではなく“エキシビション”と見る向きも。その辺がタイガーの「スポーツに背を向けた」という表現につながっている。
でも、叩かれるほど燃える選手も多い?
週刊ゴルフダイジェスト2022年8月9日号より